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生きもの二人三脚

豚熱と自然の逞しさ

伊豆半島の中では、私が猟を行っている地域の豚熱伝播が最も遅かったようです。

これは伊豆半島の山の連なりに関係するものと思われますが、箱根から南の天城方面へとイノシシを介して豚熱が広がったのが3年ほど前のこと。

それら山脈が木の幹とするならば、そこから枝葉が伸びるように各山々へと感染が広がった状態でした。

その枝葉の先端に位置し、また伊豆半島の根元であることから、人口密集地が多い上に隣接している私の猟場。

イノシシの行動を妨げる要因が重なったため、豚熱伝播が遅かったものと思われます。

この豚熱感染の傾向を振り返ってみると、次のような特徴がありました。

こちらでは感染初期段階から成熟したオスに陽性反応が多く確認されたことで、まずはそのオス個体たちが感染を拡大させたのは間違いないのでしょう。

オスは成熟し繁殖期を迎えると、メスを求めて一気に行動範囲を広げます。

その段階で豚熱感染しているオス個体は死んでしまったり、回復したり。

時にはオス同士で小競り合いも行うため、オスは感染しやすい状況にあったとも言えます。

よって感染して体力低下しているオス個体は、繁殖行動に参加できなかった可能性は高い。

メスの感染個体が少なかったことが、それを物語っているように思います。

とにかく私たちが捕獲した中で陽性反応となった個体は、先ほども記したように圧倒的にオスが多く、死んでいた個体もオスばかりでした。

そんな状況だったため、子イノシシは いつもの年のようにアチコチで確認。

豚熱伝播により極端にイノシシが減った地域でも、2-3年後には生息密度が以前の状態に戻ったケースが多いことから、この考察はあながち間違いではないと考えています。

なので油断をしていると、どの地域もまたイノシシの生息密度が上がるはず。

そうすれば役場からの出動要請もまた引っ切り無しに。

それはそれで悩ましいのですが、自然の逞しさを感じずにはいられません。

何れにせよ今回の豚熱が収束したとしても、世界的に人の動きが再開した中、また他国からの豚熱感染リスクが高まったのは確か。

加熱処理の不十分な豚肉加工品が他国から違法に持ち込まれる可能性は極めて高いのです。

それがまた養豚用の加工エサに紛れ込み、その業者での加工時の加熱が甘ければ、同じように養豚業が打撃を受けてしまう。

豚熱には様々なタイプがあり、更に恐ろしいタイプもあるのです。

皮肉なことですが、豚熱においては、このコロナ禍における行動制限が一定の抑止効果になっていたと考えています。

同じ轍を踏まぬよう、行政には更なる強固な対策の施行をお願いしたいのです。



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私はサルになる

夏の間は杉の大木の上から照っていた太陽。
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ところが冬に向かうにつれて太陽が下がり・・・

昼間の2-3時間は、杉の大木のせいで犬舎に日の当たらない区画が出来るようになってしまいました。
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これは実家でも同様の事が起こっています。

昼間の2-3時間、父が寒い寒いと震えている。

日差しの温もりが欲しい季節なのに、杉の大木がそれを遮るとは何と皮肉なことよ。

どちらも地権者には許可を得ているため、伐採しても良いのですが、どうしたものか。
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ド素人の私では、どうすることも出来ない杉の大木群。

高さは20mほどもある。

しかし父と猟犬たちのことを思うと、俄然ヤル気が湧いてきました。

枝打ちならば私でも出来る。

以前、高さ10mほどの栗の枯れ木は・・・
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小一時間で半分に。
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そこで本格的に作業を進めるために昇柱器を物色して、先程ポチりました。

これを猟で使うピン無しの足袋に装着して、安全帯と共に大木を登るのです。
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幸いにして私は煙と同じで高い場所が大好き。

小学生の頃は校内の給水タンク塔に登り、教頭と担任の先生から注意を受けたことがあります。

「あんな高い所に登って危ないと思わなかったの?」の問いに・・・

「思いません。登りたかったので登りました。隣の高校が良く見えました♪」と答えて呆れられた記憶があります。

また中学生の頃は山頂の電波塔に登り、眺望を楽しんだりと。

「下にいた友達が米粒くらいに見えたんだよ♪」と得意気に父に話したところ、完膚なきまでに怒られましたが。

でも、今回は父のお墨付き。

「おぉ、頼むよ!」と。

その言葉に調子に乗って・・・

天に昇ってしまわぬよう、安全第一で作業を行いたいと思います。



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今週末はのんびりと

職場の駐車場でボロボロの猟車から降りたところ、若手たちから散々笑われてしまいました。

「通勤バイクも凄いけど、車も凄いっすね・・・ププッ」と。

屋根はサビサビ、ドアは苔で緑色、車体全面に猟犬の肉球ハンコ。

しかし我が家の困窮とした生活を考えると、一日も早く燃費の良いバイク通勤に戻したい。

で、昨日は猟を休んでのバイク修理。
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駆動系が壊れてしまったため、秘蔵のスペアパーツで直します。

クルクル~ギュイ~ン♪で駆動系は復活。
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そうそう、ステップもボロボロで危ない。
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ちゃんとした物に交換しましょう。

何かないかな♪
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ちゃんとしたホースを発見。

これならば大丈夫でしょう。。。たぶん。
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あとは前輪を交換。

これでバイク通勤が再開できます。
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そして今日。

天気予報では強風が吹くとのことで、ユキカゼ号との猟行は中止。

私だけ猟車に乗り込み猟場内を回りましたが、猪の足跡や摂餌行動の跡は殆ど無し。

下草が減った上に鹿の痕跡が目立ちます。
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林道は鹿の土俵状態。
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猪の足跡は鹿の少ない民家近くの畑横のボサで確認したのみ。

これでは手が出せない。

参ったな。

今猟期は猪犬仕込みを諦めるか、それとも作戦を変更するか。

もう少し抗ってみたいと思います。




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悩ましい猟行

豚熱や錯誤捕獲の影響で猪がスッカリ減ってしまった私の猟場。

農作物被害の減少や豚熱伝播の抑止の観点からは好ましい事だと言えます。

しかし、猪犬に仕込むべく三重地犬の若犬たちの訓練は中止せざるを得ない状況で、完全に宝の持ち腐れ状態。

「鹿は獲物ではない」と教え込むにおいても、猪が居ないことには理解させ辛い。

このまま今猟期を棒に振っていいのだろうか。

そんなことを思いながら、頭の中では猪の居そうなところを考えてみます。

でも、どこを考えても鹿だらけ。

参ってしまいます。

昨猟期に訓練を行ったユキカゼ号は鹿を深追いせず、猪を獲ることが仕事だと理解してくれました。
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5回の出猟で4頭の猪を獲らせてくれたことからも、それが伺えます。

その間、あえて鹿には引き金を引きませんでした。

ユキカゼ号はそれを覚えていると思うのですが・・・更なる理解を固定したい。

そんなことで、明日は鹿への反応確認も含めてユキカゼ号と出猟してみるか。

猪に当たると いいのだけれど。



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40年選手の緩み

今週初めの職場からの帰り道。

通勤バイクを運転していたところ・・・
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突然「ギギギ~ッ! ガガガ~ッ!」と周辺から凄い騒音が聞こえてきてビックリ。

「どこかで大工事でもやってるのかな?」と。

でも何かがヘン。

ヘルメットの中でもう一度聞き直してみると、どうやら私の跨っているバイクからの音。

同時にバイクが進まなくなってしまいました。

すぐにエンジンを止めてバイクを路肩へ。

どうやら駆動系にトラブルが発生した様子。

仕方なくトボトボと1時間ほどバイクを押して帰宅しました。

嗚呼、どうしましょ。

怖くて駆動系ケースを開けたくないし、見たくない。
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でも開けないと故障の原因が分からない・・・何となく分かるけど。。。

何れにしても猟犬たちの世話もあるため、しばらくは猟車を生活の足代わりに。

そして数日経った先ほど、勇気を振り絞って駆動系ケースを「パカッ♪」

「キャ~ッ‼」
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いきなりプーリーとナットが落ちてきました。

今までにこんな事は初めてで、プーリーナットが緩んだのが原因。

でも思ったよりは軽傷。

プーリーの片側はダメになりましたが、他は大丈夫。
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音の原因は外れかけたプーリーがケースの内側を削った時に発生したようです。
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とにかく抜群に盛大な音でした。

明日は猟を休んでバイクの修理。

通勤バイクには まだまだ頑張ってもらいます。




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