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生きもの二人三脚

困ったワンな猪犬のアレコレ

昨日、ブログを更新しようとした正にその時、携帯の呼び出し音が。

出てみると、いつもお世話になっている先輩勢子のTさんでした。

Tさんは御年75歳となった今でも山中をスイスイと素早く進まれる現役勢子。
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しかし近頃はさすがに疲れるようで、有害鳥獣捕獲などで私と共猟する時は丸腰。

鉄砲の有る無しが疲労度に大きく影響し出したそうです。

そんなTさんではありますが、猪犬は和犬に拘り続けています。

持ち前の機動力と和犬の特性が上手く噛み合っているとのこと。

私は勉強も兼ねてTさんの遊撃役として一緒に勢子をしていますので、Tさんの犬のことは良く分かっています。
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電話の内容は、その中の1頭が身ごもったと。

お腹が大きくなったのはハナ。

紀州はじめ様々な和犬血筋により作出された猪犬です。

ハナの発情期がもう終わったものと思い込み、引退間近の老犬フユを含めた数頭で猟を行ったそう。
フユハナ
(黒がハナ。その右隣りがフユ)

老犬フユ以外は全てメス犬だったため、お父さんはたぶん。。。

「いつ産まれるの?」と聞いてみたところ・・・

「おそらく今週中」だと。

そして続けて「良かったら、もらってくれない?」と。

・・・・・あぁ、やっぱり。

これで3回目。

1回目はカノが我が家に来たばかりで断りました。
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2回目はトラのとき。
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そして今回で3回目。

とりあえず「考えさせて」と伝えましたが、困った。

同じ和犬でも我が家の和犬カノと猟芸が異なるため、如何なものかと。

Tさんの犬は咬み傾向の猟芸ではあるものの、カノより2回りほど小さな体格。

ボサ抜けは早いのですが、その小ささがゆえパワーに欠け、イノシシにナメられることも、しばしば。

よってイノシシを避ける犬と、我武者羅に対峙して受傷し続ける犬とに分かれます。

ただし人との協調性は高く、捜索レンジも人に近いため、手返しは良し。

イノシシを起こす位置も必然的に近くなるため、勢子撃ちも多くなります。

つまり単独猟には持って来いなのです。

カノの場合はどの大きさのイノシシにも臆することなくアタックを掛けますが、相手により咬みと鳴きの度合いを大きく変える傾向にあります。
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若犬の頃、大イノシシに何度かフッ飛ばされているため、その辺りは気を付けているのでしょう。

捜索レンジはTさんの犬よりも広いのですが、洋犬並みに鳴いてくれるため、私が対峙現場に近寄るのが楽ちん。

鳴きが弱く、咬み傾向の強いTさんの犬の猟芸とは少し異なり、組ませた場合、それが吉と出るか凶と出るか。

その他には繁殖をさせるかどうかを考えても、譲り受けるべきか、それとも・・・

また、譲り受けるにしてもオスかメスか。

その血筋はメス犬の方が使い良いため、悩みます。

決して悪い血筋ではないと思うのですが、私の好みの猟芸ではないのです。

因みにTさんの犬と、我が家のビープロ血筋の洋犬とは全く足が合いませんし、猟芸も異なります。

ビープロの前に和犬の良さが押し殺されてしまい、ただのやじ馬犬に。
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私とビープロの距離が開いてしまった場合の足元犬には良いのでしょうが・・・

この犬の引き方はビープロを見殺しにする危険性もあります。

欲張ると、ろくなことはありません。

それにイノシシが獲り難くなるだけ。

ビープロのパックには使役しない方が無難です。

Tさんの犬の活躍の場が限定されてしまう。

あ~やっぱり困ったな。



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猪犬の雌雄に悩む

今更ながらではありますが、猪犬の雌雄について色々と考えてしまうのです。

猟の使役に関しては、オスもメスも基本的には仕事っぷりに大きな違いはないと感じています。

時にメス犬の方がトータル面で優れているのではないか?と思う場面もありますが。
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総じてメス犬は扱いやすいく、猪犬としての性能が安定しているようにも。

一方、オス犬は何だか分からないことが度々。

早咲きと遅咲きとの差がメス犬よりも極端なように思います。

あれ、コイツはダメかなぁ?などと思っていると・・・突如スイッチオン!

猟欲に目覚めたり、スイッチが入った時の働きは素晴らしい。

そんなオス犬も散見されます。

そしてその逆も。

もちろん、若い頃から素晴らしいオス犬もいますが。

また和犬と洋犬を一緒くたに考えるのは難しいようにも。

その辺りに関しては今後も興味の尽きないところではあり、使役を通して観察していきたいと思います。

我が家の現在の猪犬編制は、有害鳥獣捕獲など、大人数による広い猟場での巻き狩りはビープロ親子で。
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父犬トラはブルテリアの咬み血筋が徐々に前面に。

イノシシの捕獲率が上がってきました。

母犬コーシンも先導犬として相変わらずいい仕事をしてくれます。

そしてオスの若犬たちも両親譲りの気質をシッカリと受け継いでいるようですので、これからが楽しみ。
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何れにしても猪犬パックとしては上手くいきそうです。

問題はメスの和犬カノ。
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単独猟においては、カノの猟芸で今後も楽しみたいと考えています。

適度な鳴きと咬みとを併せ持ち、何しろ使い良い。

コンスタントにイノシシを獲らせてくれるため、この血筋を残したいのです。

しかし、ここで問題が。

飼育環境を考えると、そろそろ飼育頭数が限界。

今後、カノの子を取るにせよ、手元に残せるのは1頭。

するとオスかメスか、それともどちらでも良いのか。

何だか今から悩んでしまうのです。

コーシンの時も悩んでいたら・・・

全部オスでしたが。。。
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と、ブログを綴っていると、携帯が・・・

先輩勢子さんからでした。

「子犬が産まれそうなんだけど、もらってくれる?」と。。。

なんともタイムリー。

どうしましょ。




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炭焼きの犬

師匠から注意を受けたことの一つ「炭焼きの犬はダメだぞ」との言葉が、今でも頭の中に強く残っています。

これは、どのような事かと申しますと・・・

猪犬の仕込み、また普段の接し方において「炭焼き」のような扱いはダメ・・・とのことです。

・・・そのまんま。。。

もっと分かりやすく説明させて頂きますと・・・

炭焼き(炭を作っている人)が作業の間、犬を山に放ち、自由に遊ばせておく状態を意味します。

ただし、ここで言う「炭焼き」とは、古い製法の職人のこと。

猟で山に入ると、時々ちょっと凹んだ場所があったりします。

まるで塹壕やトーチカの跡に見えたりも。

「おぉ、戦国時代の山城の跡か!」とか・・・

「日本軍が本土決戦に備えて作ったのか!」と、勝手に歴史を感じるのです。

タツ役の時などは、その中に入って顔だけ出して獲物を狙ったこともあります。

猟をしながらも戦闘気分を味わえるアトラクション的なタツ配置にワクワク♪

でも実際には、それが炭焼きを行った窯跡。

その山中での作業場で、炭が焼けるまでの間の「犬を放ったままの状態」のことなのです。

放たれた犬は、あっちでワンワン、こっちでワンワン。

山の中を好きなように走り回るため、体力や走破力は抜群に仕上がります。

ところが人を頼ることはおろか「人と共猟」との感覚は全く育まれず。

自分勝手に長時間山中を走り回るだけの犬に成り下がる訳です。

つまり猟には使えない犬に。

優秀な血筋ではあっても、残念な犬となってしまうのです。

そのような犬はとても猪犬とは呼べません。

炭は焼かないまでも、そんな訓練をさせている犬を何頭か引いたことがあります。

やはり協調性に欠ける犬が多く、猟どころではナイことが多かったです。

ところで・・・

困っていたことが一つ。

私の職業は普通のサラリーマンで、山中で炭焼きを生業としていないにもかかわらず・・・

炭焼きの犬のようになってしまった若犬ミカサ。
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この原因は私の手抜き仕込みにありますが、元の気質からして自分勝手。

兄弟犬のマルコが訓練された和犬のように使い良い従順な気質なこともあり、油断していました。
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そこで先日紹介させて頂いたように、暇を見つけてはリード訓練などを続けた結果、かなり使い良い犬へと変身。

ミカサは元々が頭の良い犬だったこともあり、スグに理解をしてくれました。

今は胸を撫で下ろしています。

実は先ほどの「残念な犬たち」もメリハリを付けた声掛けと、多少のリード訓練を私が代行して先の猟期中に行った結果、かなり矯正することが出来ました。

でも笑っちゃう。

その後、春先の有害鳥獣捕獲での出来事でした。
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(私はトラと出猟)

広い猟場を勢子3名で犬を掛けた時のことです。

その矯正された犬も飼い主と共に別尾根からスタート。

ところが私の勢子声に反応して、飼い主を置き去りにした矯正犬。

そして私の所に来て「こんにちは!今日もヨロシクね!」ってな感じで目線を送り、コンタクトを。

「それはマズいよ、Gさん(飼い主)の所に戻んなよ~」と追い払っても戻らずに私の近くで捜索続行。

無線でGさんに「戻って来るように声を出してよ」と伝えて呼んでもらうも、矯正犬はそれを無視。

猟が終わって、そのことをGさんに伝えたところ・・・

涙を流して大笑いをしたGさん。

しかし、Gさんの潤んだ眼は笑い涙ではなく、悲しさと悔しさの涙であることを私は見逃しませんでした。

Gさんの事は置いといて・・・

このことからも、指示を出しながら褒めたり叱ったり、そしてリードの引き方で感情を伝える散歩。

そして適切なタイミングでのオヤツ。

あとは、ちゃんとした先導犬と共猟させれば、炭焼きの犬状態の犬でも、矯正できる場合は多いと実感しています。

私はミカサのおかげで、仕込みや接し方のダメパターンを知ることが出来ました。
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何しろ手抜き仕込みは絶対にダメ。

使い良い猪犬以前の問題として、大切な猪犬を失うことにもなり兼ねません。

最後に、飼い主への本当の信頼を猪犬から得るにはどうしたらいいのか。

これは人を育てるのと同じだと感じています。

職場での人間関係にも通ずるような。

職場で私がいい仕事をすると、お偉いさんが褒めてくれて、食事を御馳走してくれたりします。

そして更に私に仕事を任せてくれて、それを信頼の証と感じるのです。

当然私はそのお偉いさんを慕い、一層奮励努力するわけです。

って私が犬♪・・・気持ちが良く分かるんですね。。。

放ったらかしにされるより、互いの信頼のもと、途中経過を確認し合いながら進んだ方が仕事をしやすいのは確か。

人も犬も同じなんでしょうね。



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釣りキチへの道

冬休みで帰省している息子が東京へ戻るとのことで、秘蔵の釣具を持たせることに。

そもそも静岡から東京へ引っ越して・・・本格的に釣り目覚めるとは・・・

「逆でしょ」と言いたくなります。

息子が幼い頃は、あちこちと釣りに連れて行ったのに・・・
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(キスが釣れて興奮。鼻血が出ちゃったのね)

多感な時期になると、釣りとは決別したかの如く、私の誘いを拒絶。

あれは釣りではなく、私を避けていただけだったのか。

「おそらく、そうなのでしょう」と認めたくない私。

釣りに夢中になっている息子の姿が昨日のように頭に浮かびます。
管釣り荒らし

管釣りにも良く行きました。
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そんな息子もコロナ禍ではあれ、大学に通うようになり、親しくなった学友が出来たそう。

その学友が大の釣り好き、且つ、成績トップとのことで、釣りと勉強を教えてもらっているのだとか。

それはそれで、ありがたいことです。

ところで冒頭の『秘蔵の釣具』

秘蔵すぎてチョット心配。

おそらくは戦後から半世紀ほど前にかけての代物でしょう。

川釣りを趣味としていた祖父が残してくれた釣具です。

まずは仕掛け類。

釣針は問題なさそうですが、ハリスが怪しい。
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でも紫外線に当たっていなければ、ナイロンは意外と平気。

で、試してみたら、どのハリスも簡単には切れない・・・大丈夫でしょう。。。

ウキも使えるかな。
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魚籠の受けは缶だし・・・
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生簀は木製。
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これは今風に言うとタックルボックス。
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他にも多くの秘蔵品がありますが・・・

「仕掛けだけでいいや」と息子。

小田急線に乗って、多摩川の登戸近辺に良く釣りに行くとのこと。

この恰好で小田急線に乗るのは恥ずかしいそうです。。。
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私としては・・・

亡くなられた矢口高雄先生を偲んで『釣りキチ三平』風に釣行してもらいたいな。

今は多摩川の流れ込みでオイカワを釣っているそう。

「キレイな魚だよね」と、オイカワをお気に入りの様子。

釣りは自分のペースで続けるのが大切なのかな。




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三本足

三本足のイノシシやシカ。

銃による大物猟を行っている猟師ならば目にすることも多いはず。

私も今までに多くの固定を確認してきました。

括り罠により、足や足先を失ってしまったり、切断した括り罠を付けたままのイノシシやシカを。

こちら静岡県東部でもシカの大増殖を抑えるために盛んに括り罠猟が行われています。

よって三本足状態となったシカも多く確認されます。
足無し 2

とくに、そのようなハンデを負ったシカは簡単に猟犬に追い詰められてしまうため、目立つのかもしれませんが。

それはイノシシも同じで、三本足比率はシカよりも圧倒的に上。

中にはワイヤーを組織が覆い、普通に走っていた個体もいましたが。
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やはり、その気質や瞬発力、足の短い体形などが、集中荷重的な要素を助長しているのでしょう。

私は括り罠猟を行わないため、受け売り的にしか説明できませんが・・・

プロ罠師数人に伺った話では、括り部分を締め付ける事ばかりに固執していると、逃げられることが多いそう。

荷重調節やストッパー位置調節など、見切りを行った上で、こまめに的確な調整をすることも時には必要だと。

また、引っ張れば引っ張っただけ締め付けてしまう構造では、時間稼ぎは出来ないとも言っていました。

つまり「力の分散を考えろ」と。

もちろん、早朝一番での見回りは当たり前。

罠の無線機に頼り過ぎるのは考えもの。

そして「括り罠に掛かった獲物になって考えてみろ」とも言っていました。

「ようは、バカ暴れさせなければイイだけだろ」と。

獲物も私たちと同じ、痛覚を持った生きものだと言うことを考えろとのことなのです。

これ以上は書きませんが、考えてみれば分かると思います。

何れにしても、年間に数百頭のシカを捕獲し、その中でシカとイノシシをほぼ確実に獲り分ける。

また、巻き狩りにおいては見切り上手の凄腕猟師であった彼らが言うのですから、そうなのでしょう。

そして最後に一言、こうも。

「見切りが出来ない人は、罠は上達しないだろうね」と。

「イノシシもシカも、山に溢れかえっている時は誰でも獲れる。そうでなくなった時に確実に獲れるようにオマエも勉強しておけ」とも付け加えて。

私も将来は行政から要請があれば括り罠猟を始めるかもしれません。

しかし、その前にもっと山を知っておかないと。

それに捕獲する以上は出来るだけ獲物を苦しませないのも、腕前の一つ。

罠構造の更なる勉強も必要です。

でも、これは銃猟も同じ。

半矢は罪深い。

その後に、どれだけ獲物が苦しむことか。

よって射撃練習も大切なのです。

ブログにアップはしていませんが・・・

今猟期は既に2頭、三本足状態となったシカを捕獲しました。

どちらもクレーンを使用しないと一人では車載できなかった大物。

やはり、その体重や力が、足やワイヤーを切断してしまうのでしょう。

1頭は足先がありませんでした。

もう一頭はストッパー無しの違法罠を引き摺ったままの状態。

ストッパー無しは力の分散性においても不利なため、ワイヤーカシメ部の切断に至ったのでしょう。

その括り部分には皮や肉が既に無く、ワイヤーがガッチリと骨を締め付けていました。

このような三本足状態の獲物を見るたびに自分を顧みて・・・

射撃技術の向上を誓うのでした。



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