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生きもの二人三脚

罠猟に夢中になる人たち

この暑い最中でも、括り罠の見回りを毎日している凄腕罠師たち。

原則として、毎日の罠の見回りが法律で定められていることもありますが・・・

実際に毎日のように獲物が掛かっているのため、見回らない訳にはいかないのです。

そんな凄腕罠師たちのイノシシとシカの年間捕獲数は、一人で軽く200頭を超えます。

その原動力の陰には、もちろん報奨金もありますが・・・

どうもそれだけではナイみたい。

そのあたりが気になって仕方のない私は、凄腕罠師を見つけては片っ端から質問をしてみるのです。

今までに10人以上は聞いています。

昨日もそんな機会がありました。

「どぉ、獲れてる?毎日よくヤルね。罠って面白いの?」と、純粋にストレートに。

答えは、こうでした。

「う~ん、なんだろう。 やっていて楽しんだよね」と。

間髪入れずに「どの辺が楽しいの?」と私。

彼らにとっては全てが推理ゲーム。

その中での試行錯誤や工夫が楽しくて仕方がないそうなのです。

わからなくはないのですが、その熱心さがスゴイ。

なので、そこから先は、もう文化人類学の世界。

この人たち、つまり凄腕罠師たちの共通する部分は何だろう、何が後押ししているのだろうと考えてみるのです。

そして明らかなる幾つかの共通点に辿り着きます。

私なりの分析結果はこんな感じ。

まずは独立心の強い人。

それを強い好奇心と探求心が後押し。

さらには優れた論理性に基づく合理的な思考や判断。

「はぁ~なるほどね~」と私は只々感心するばかり。

全てが確実に実績へと結び付いているのです。

凄腕罠師には、そんな人が多いのです。

多いなんてもんじゃないな、考えてみたら全員。

一緒に巻き狩りをしても、見切りからして凄いもの。

私にとっては、猟において教科書みたいな猟師ばかり。

つまり猟師として優秀な人が罠猟に傾倒するようにも思えるのです。

ついでに最後の言葉も同じ。

「お金が目当てではナイと言ったらウソになるけどな」的な。

ならば優秀な猟師が皆さんが罠猟に傾倒するのかと言うと、そんなことはありません。

そこが狩猟の奥深さを実感する要因の一つ「楽しみ方の多様性」の表れなのでしょう。

そんな罠猟に興味の無い凄腕の先輩猟師方にも、色々と質問をしたことがあります。

「なんで罠をやんないの?」と、これまたストレートに。

すると、その先輩猟師の共感性の対象が生きもの全般に及び・・・

括り罠が獲物に与える苦しみと、その共感性とが直結。

簡単に言いますと、あんな惨たらしいことは性に合わんと。

また、こんな人もいました。

「狩猟道」なるものがあるとするならば・・・

それを武士道精神と重ね合わせ、良き敵、つまり獲物を相手と見立て・・・

「罠猟ほど下劣で卑怯な戦法は無い」と。

その人はこんなことも言っていました。

巻き狩りにおいても・・・

「獲物に後ろから矢を掛けるとは、なんと卑怯な。オレは獲物が正面を向いている時しか撃たねえ」と。

さすがの私も、ひっくり返りました。

「この人とは絶対に猟仲間になりたくな~い」と心の底から思ったわけです。

まぁ、罠猟に関しては賛否色々とあります。

しかし、私がこんな知った風なことを本来は書く資格などありません。

実際に獣害を受けている農家の方々の「真」の苦しみなど、私が知る由もないのですから。

知っているのは「うわべだけは知っている」と言うことだけ。

そんな悔しい苦しい思いをしている農家さんからすれば、ピンポイントで効率的に害獣を捕獲する罠猟は渡りに船。

罠猟に惨いも卑怯もへったくれもありません。

場合によっては絶対に必要な猟法なのです。

それを報奨金制度がおかしくして「狩猟」を分断してしまったのです。

こちらの地域では来年度からニホンジカの管理捕獲が終わるようですし、報奨金制度も見直されるとのこと。

そうなれば今度は私の出番。

猟犬たちも、やっと安全に仕事が出来るようになります。

罠猟に夢中になっている「凄腕罠師」が大幅に括り罠を減らし・・・

「凄腕猟師」に戻ってくれることでしょう。

ただでさえタツ役が少ないんだから、お願いしますよ。



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コメント


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武士道

ウチの祖先は水呑み百姓。武士道なんて関係無いと周りの人に常に言っております。
事故は皆が不幸になるので避けなければなりませんが、 罠は獲ってナンボ、鉄砲は当ててナンボです。
今年から駆除で罠を掛けますが、とれるのかな?

デビラ | URL | 2020-08-11 (Tue) 20:56 [編集 ]


こんな答えもあります(笑)♪

同じく罠猟をしない親父にストレートに聞いたことがありました。
「なんで罠猟をしないの?」
と。

答えは単純明快
「待っているのなんて性に合わん!!」
とのこと(笑)。

色々と理屈を付けるよりも親父らしくて、すっきりと腑に落ちました♪

じゃん | URL | 2020-08-11 (Tue) 21:30 [編集 ]


デビラさん

私は戦後の林野庁による杉の拡大造林と、今の環境省による罠猟の斡旋拡大が全く同じに思えるのです。
良かれと思って始めたのはイイけれど、数十年後には様々な環境問題を引き起こしてしまっている訳ですから。
「自然を甘く考えるな。小手先で対処するな。百年先を考えろ」と言いたいのです。
「罠猟」は今の日本にとっては絶対に必要でしょう。
しかし、限度問題があります。
罠猟免許こそ取得のハードルをもっと上げ、権威と信用ある国家資格とするべきだと考えます。
今のレベルではサルでも取得できそう。
あれではクソ狩猟者が増えるだけ。
真の狩猟者が増えることを阻むだけなのです。
報奨金が狩猟の精神を腐らせてしまうのです。
環境省も「金の切れ目が縁の切れ目」だと分かっているでしょう。
ならば縁が切れないように、どうするべきか。
血税の本当の使い方は他にもあるのですから。
そのあたりは、また今度🎵

あっきょ | URL | 2020-08-12 (Wed) 08:28 [編集 ]


じゃんさん

じゃんさん、本当に腑に落ちたの?・・・アヤシイ🎵
「性に合わん」とは如何にも日本男児的で気遣いに溢れた謙虚な言葉です。
対象とすることの実を暴かず、自分の倫理観をさらけ出すことも無い。
私もその言葉を使わせて頂きます。勝手に。。。
猟仲間の敬愛する先輩はこう言っていました。
「オレが処刑されるのならば、一思いに頭を撃ち抜いてもらいた」と。
また「手錠を掛けられて手首の骨が見えるまで引きずり回されたいか?」とも。
そして「処刑には処刑の流儀があるんだ」と。
つまり、捕獲業務においては私たちは公儀介錯人。
処刑する相手にも敬意と情けを忘れてはならないと言うことなのです。
そして狩猟においては武士道。
でも、私は後ろからでも撃ちますが。。。文中の先輩はアホ。
私は一度、お尻の穴に中てたことがあります・・・酷いものでした。
先輩はそれを言っているのかな。。。?

あっきょ | URL | 2020-08-12 (Wed) 08:30 [編集 ]