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生きもの二人三脚

有害とダメな人

以前、今は亡き師匠から忠告を受けたことがあります。

「有害をナメてはいけないぞ」と。

そして「犬の性格と頭数を考えろ。有害には一軍犬を使うな」とも。
CIMG4808.jpg

つまり有害鳥獣捕獲には、猟欲が強く仕事をシッカリとこなす猟犬を使役してはいけない、とのことなのです。

また頭数が多いと集団心理が働き、犬たちが強気になり・・・

イノシシとの間合いが近くなったり、咬みにいったりと危険度が増します。

ケンカ慣れしたイノシシだと、片っ端から猟犬がヤラれてしまうこともあるのです。

師匠の忠告の一番の理由は、有害鳥獣捕獲が実施される季節にあるのでしょう。

春から秋にかけて行われるイノシシとシカを対象とした有害鳥獣捕獲。

山々の草木は繁茂し、通称「ボサ」と呼んでいる草木の密度の高い場所。

そこが冬の猟期と比べると、圧倒的に混んでしまうのです。

ボサの中に籠城したイノシシと対峙する猟犬。

その混んだボサが猟犬の後退や左右の動きを妨げてしまい、イノシシの攻撃をかわし難くしてしまいます。

また、猟犬からはイノシシの動きが見え難いため「かわし」のための反応が直前まで出来ません。

一方、勢子も混んだボサにより、イノシシと猟犬の正確な位置が把握し辛くなり、発砲を躊躇することも。

そもそも、この季節の暑さにより、勢子自身が熱中症などに陥り、鳴き止め現場に到着することすら難儀してしまうのですが。

そんなことで、もたもたしているうちに猟犬がイノシシにヤラれてしまうのです。

おまけに、この時季のイノシシは体の脂が落ちて動きが機敏。

走る速度もシカ顔負けなほど。

よって、これらことが合わさり、猟犬と勢子にとっては著しく不利な季節の猟となってしまうのです。

師匠が伝えたかったことは、そこだったのでしょう。

とは言っても、我が家の猟犬たちには一軍も二軍もありません。

出来ることと言ったら、使役する猟犬の頭数を絞ることくらい。

ところが昨年はコーシンを熱中症により失うところでした。
DSC02883.jpg

原因は私が熱中症により足が動かなくなり、鳴き止め現場になかなか追い付けなかったから。
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しかし、これにはもう一つ大きな失敗が。

本来ならば10分でケリがついていたハズの猟が、5時間にも及ぶハメに。

作戦通りにコーシンが追い立てたイノシシをタツが失中。

目の前5mを、いや3mか。

それでタツを切られて大きな山へとサヨウナラ~。

・・・・・

その後、暗くなりかけた山の中。

私はフラフラになりながら、グッタリして動けなくなったコーシンを抱きかかえて下山。

20kgがこんなにも重いものかと。

そして、フッと猟服を見ると、そこには血が。

あれ?と確認すると、コーシンが脇の下から出血していました。

よく見ると、お尻の辺りの毛がバリカンで剃られたみたいに。

牙にヤラレてしまったんですね。

なんとか猟車に戻り、まずはコーシンに水を飲ませます。

そこで待ってくれていた隊長が「ご苦労さん」と。

すると隊長の方を向いてコーシンがシッポを振り・・・

その様子にまずは一安心したのを思い出します。

シカだって厄介です。

この季節はシカが標高の高いところに集まっていることが多く、捕獲しにくいったらありゃしません。
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富士スピードウェイから大きな山を越えて山中湖まで、シカを追った猟犬たちを追跡せざるを得なかったあの日・・・
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今も時々思い出してしまう悪夢のような猟の数々。

有害鳥獣捕獲や管理・認定捕獲の方が辛く危険なことが多かったように思います。

そして師匠の言葉を思い出し「よし、シッカリと減量して己の機動力を高めよう」と思った次の日・・・

私は不覚にも右足を負傷してしまいました。

幸い、右足の中足骨のヒビと、足首の捻挫で済みましたが、その時はボッキリとやってしまったかと。

母のことを言ってはいられない骨折親子となってしまいました。

皆でお祓いをしようかな。。。

隊長には事情を報告。

敢え無く戦線離脱となりました。

これはもしかしたら・・・

雲の上の師匠の仕業かな。

「この季節はヤメておけ。有害を侮るなと言っただろ」との言葉が聞こえてくるようです。

しかし・・・

これでまた先輩勢子さんには負担を掛けてしまう。
DSC08400.jpg

なんとお詫びを言って良いのやら。

・・・・・

今後は有害鳥獣捕獲のあり方も考えなくてはいけないのでしょう。

この様に一年中捕獲業務を行っているようでは、勢子も猟犬も、もたないもの。

実はその点について、次世代のことも見据えて対策を考えていますので、それはまたの機会に。

それにしても・・・

やっぱり私はダメですね。

自分が情けなくなります (´;ω;`)ウゥゥ



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コメント


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大丈夫ですか!?

え?大丈夫でしょうか!?
とにかく安静にされてください。

しかし真面目な話、暑い時期の巻狩りは、勢子にとっても猟犬にとっても命にかかわる暑さだと思うのです。
あっきょさんの言われるように藪も深いし、誤射にも繋がりかねません。

難しいですね。

じゃん | URL | 2020-06-19 (Fri) 00:02 [編集 ]


あらま、そりゃ大変じゃないですか
腫れは治まりましたか?
私、半年前から足底筋膜炎でひょこたんしてますが、
骨となるとそれと違って相当痛いよね。
早く治りますように!
お大事にしてください。




ソラダケ | URL | 2020-06-19 (Fri) 08:35 [編集 ]


え?!ケガしたんですか?ヒビも骨折のうち、
ひと月は大人しくしてないとダメですよ。
こちらのほうの鉄砲の有害の巻き猟は、猟期直後か直前だけです。夏は罠のトメやカラス、カワウです。暑くて山に入ってられません。

坪ちゃん | URL | 2020-06-19 (Fri) 12:45 [編集 ]


じゃんさん

ありがとうございます。
情けない話で申し訳ありません。
日記のつもりで、ありのままに書いていますので、ご容赦ください<(_ _)>

言われる通り、この時季は巻き狩りを行うべきではないですよね。
全てにおいて、あまりに危険すぎます。
確かに誤射だって怖いですよね。
家族にはいつもこう言っています。
「いいか、オレが撃たれても絶対に撃った人を責めるなよ。撃たれても仕方がない状況でやっているんだから。あとはハンター保険と生命保険で何とかやってくれ」と。
何だかヘンですよね。
でも、その危険性をひしひしと感じます。
捕獲隊に締まりが無くなって来ているのもその要因ですが。
事故が起こってからでは遅いので、近頃は年上だろうが何だろうが注意をするようにしています。
一応、隊長(猟友会会長)には許可を得て(笑)。

あっきょ | URL | 2020-06-19 (Fri) 18:31 [編集 ]


ソラダケさん

ありがとうございます。
お恥ずかしい話です。
私の方は放っておけば治りますが、ソラダケさんの方は大丈夫ですか?
なんだか病名からして心配になります。
お互いに早く治して、清々と自然を楽しみたいですね!
ソラダケさんこそお大事になさってください。

あっきょ | URL | 2020-06-19 (Fri) 18:38 [編集 ]


坪ちゃんさん

「ハイ、わかりました!」と言いたいところですが・・・
そんなに甘くはないようです(-_-;)
そちらの地域の有害鳥獣捕獲の方が絶対に真っ当ですよね。
猟期直後に集中して巻き狩りを実施する方がイノシシもシカも圧倒的に効率的ですし意味があります。
理由はお分かりになって頂けると思いますが。
夏こそ罠でやって貰いたいですね。
ホント、暑くて山に入っていられませんね。

あっきょ | URL | 2020-06-19 (Fri) 18:49 [編集 ]