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生きもの二人三脚

塞翁が馬

猟犬の人生(犬生)にも色々あるもんです。

引き続きヤマについて。
ヤマ2

ヤマは「紀州犬」と「ビーグル」のミックス。

兄弟は6頭。

ヤマ以外の5頭は、若犬の頃からバリバリの優秀な猟犬。

紀州犬の勇猛さと、ビーグルの嗅覚に頼った捜索・しつこさを併せ持ったイノシシにとっては厄介な相手だったようです。

肝心のヤマはと言うと、一年経っても猟犬としての芽が全く出ず、ダメ犬のレッテルを張られていたそう。

そのことに困っていた飼い主を見兼ねて、老師匠がヤマを引き取ることとなったのです。

ところが老師匠の下に来たヤマは、メキメキと頭角を現し、イノシシ猟で大活躍。

猟隊の皆が、認め信頼する実績犬となったのです。

悲しいことに、その頃にはヤマの兄弟5頭すべて、イノシシとの戦いに敗れ殉職してしまっていたそうです。

そこにはもちろん、勢子の知識や技量の問題もあったのでしょうが、わからないものです。

「優秀」とされることが本当に優秀なのか?

勇猛果敢であればあるほど良い猟犬なのか?

今後、行うであろう私の猟犬ブリーディングにおける考え方を、根本から見直す切っ掛けとなった出来事なのです。

獲物と対峙した時とは全く異なる、ヤマ本来の穏やかで優しい気質。

子供や女性、老人に優しく、他の犬にケンカを仕掛けることも絶対にないヤマ。

DSC00395.jpg

この気性は猟犬として捨てがたい魅力なのです。



様々なことを考えていた最中、足の骨折やフィラリア症で療養となったヤマ。

そして私の猟隊の脱退。

一時はどうしたものかとも思いましたが、これでヤマはゆっくりと余生を送れることになったのです。

猟期になったら、のんびりと山に行こうかね。
DSC00666.jpg

ひょっとしてこれは、天国の老師匠がヤマに与えてくれた「命」なのかな?と思っています。

「人間万事塞翁が馬」ならぬ「猟犬万事塞翁が馬」

何が幸運で、そして何が不運なのか、わからないものですね。

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コメント


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必然か偶然か

人生毎度二者択一。特に意思の有る生き物は自分から楽になろうと怠惰な気持ちを持たない限り、持って生まれたレールに乗って一生を終え、幸運な一握りの者、もしくは血のにじむような努力をしたもがポイント切り替えのチャンスをつかむと思います。
ラッキーは努力したも物の特権ではないかと。

デビラ | URL | 2018-08-23 (Thu) 23:30 [編集 ]


私の場合

大物猟の猟犬に求める第一条件は「人に対する攻撃性がない」ことです。
大きな声では言えませんが、獲物を倒した後でガブリ付いている時には飼い主でさえも手を出せないワンコもいますし…。
なかには獲物を逃がすと滾った血を抑えられずに、里山に降りてペットや家畜や時には人に対して牙を剥いたり。。。

人から何と言われようと、ちょっとビビリくらいでちょうどいいかな(笑)。

じゃん | URL | 2018-08-24 (Fri) 19:57 [編集 ]


デビラさん

なんだかとても耳の痛い話ではありますが、デビラさんの
コメントからは、ただならぬ正義感を感じます。
この様な考え方は私も同感です。
言い方を変えると「生き残る」は、ただのラッキー続きでは
ナイと言うことでもあるのでしょうね。

あっきょ | URL | 2018-08-24 (Fri) 21:37 [編集 ]


じゃんさん

おっしゃる通りですね。
ただ追う、吠える、咬みつくだけの勇猛な猟犬の作出は
簡単でしょうし、稚拙だとも考えています。
猟犬とイノシシの命の交換ゴッコはまっぴらご免です。
「本末転倒」的な狩猟ならば、やらない方がマシ。

本来は猟犬の血筋に頼らず、仕込方で優良な猟犬を作り上げる
ことに猟犬飼育の奥深さを感じたいのです。
そこまで達するには、あと何十年かかるかな?
生きている間に出来るかな?

まずは、いかなる時でも飼い主のコントロール下にある猟犬に
躾けられないようでは、ダメなのでしょうね。

あっきょ | URL | 2018-08-24 (Fri) 22:00 [編集 ]