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生きもの二人三脚

遠征捕獲 其の二

2回戦目は1つの山を囲むようにタツを張り、猟犬でその中をかき回して、山の外に逃れようとする獲物を捕獲する作戦。

4人の勢子は東西南北4方向から犬を引きます。

その4方向をどの勢子に割り振るか、悩んでいる隊長さん。

何で悩んでいるんだろうか?と、配置書き込み用の地図を「ちょっと失礼」と覗き込むと「!」なるほど。

東と西側の勢子ルートはなだらかな登り。

北側は距離はあるけれど、更になだらかな登り。

そして残った南側は、山頂まで強烈に込んだ等高線、こりゃ大変だ。

今回、30人ほどの捕獲隊員の中で最年少の私。

50才を過ぎているのにも関わらず最年少の私。

二回りほど年上の大先輩方に、そんなところを登って頂く訳にはいきません。

「南側はあっきょが行きます」

「えっ!いいの?お願い出来る~。ものすごく急だから気を付けてね」と隊長さん。

これで隊長さんの悩みは解決、皆、配置に着くためにテキパキと散らばります。

「さぁ、登るとしますかね」と、ヤマとコーシンを連れて犬たちを放すポイントまで私も同じ「四つん這い」登山。

1回戦目でクタクタに疲れているヤマと、思うように登れないでいる私を、獲物の気配を感じてヤル気満々のコーシンが引っ張り上げてくれます。

山の中腹まで登ったところで「開始」の合図待ち。
DSC01164.jpg

何だかヤマは全然ヤル気なし。

老犬だから仕方がないかな。

そして合図とともに猟犬たちが山中に放たれます。

元気に急斜面を駆け上るコーシンと、私からあまり離れずに捜索しているフリをするヤマ。

ヤマは時々、私の顔をチラッ、チラッと見て、私を気にしているようです。

「オレ、サボってないからね。ほら、ウロウロクンクンしてるでしょ!」と言いたげ。

「疲れたか、無理すんな」とヤマに声を掛けながらも、勢子声を張り上げてヤマにプレッシャーを与えます。

少し離れたコーシンの様子をGPSで見てみると、急に移動スピードが上がり山中に響き渡るコーシンの鳴き声。

「獲物、起きたよ~!」と私は無線を飛ばします。

山を一気に駆け下りて行くコーシン。

すると、私から80mほど下のタツで銃声。

その銃声がしたと同時にその方向へ猛ダッシュするヤマ。

直後に「シカ止めたよ~」と、タツからの無線。

ヤマは銃声がしたところに行けば、獲物にありつけることを知っているのです。

ヤマめ、やっぱりサボってた。

「ヤマが仕留めたシカの方に行っちゃったから繋いどいて~!」と無線で私。

「了解!」

皆も、ヤマの食い意地の悪さを知っているのです。

この食い意地の悪さも、ヤマの猟欲を後押ししているようなので、あからさまなヤマを叱る気にはなりません・・・・・でもな~・・・・・。

などと考えていると、東側の勢子さんから「犬が鳴き出した!起きたぞ!」と無線。

耳を澄ましていると私の右の方向から「ドッタカ、ドッタカ(シカの足音)」と同時に「ガラガラ~(シカに蹴り飛ばされた石が急斜面を転がり落ちる音)」と、音が近付いてきます。

「え~っ、こっち来るの~」

仕方がないので鉄砲を肩から下ろして様子を見ていると、私から20mほどの斜面上に現れた大きな雄ジカ。

走り過ぎると思いきや、私を気取り急停止。

私を見下ろしています。

「早く逃げないと撃っちゃうよ」と、水平二連にスラッグ弾を1発装填。

それでもこっちを見ているシカ。

上に向かって撃ち上げになるけれど、あまりに急斜面なため、バックストップは大丈夫。

静かに引き金を引き・・・「御免」

私は勢子役の時も鉄砲は携帯しますが、弾は殆ど装填することはありません。

弾をすぐに装填するときは、猟犬がイノシシを起こした場合のみ。

犬も人も危険に晒されることがあるからと、勢子撃ちで仕留めるに越したことがないから。

タツの配置や他の勢子の動きを完全把握できない事も多いため、危険性の低いシカの場合は、極力、発砲しないようにしています。

よって安全確保のため、私はよほどのことがない限り弾を装填しません。

また、勢子撃ちをすると、山中からの獲物の引き出しが大変。

今回のように、タツが仕留められる可能性が高い場合は、林道に近いタツの人に任せた方が結果的に皆が楽になるのです。

しばらくすると、山中を駆け回って追われ逃げていたシカが順次捕獲されていなくなり、コーシンも私の元に戻ってきます。
DSC01162.jpg

幸い、この急斜面のおかげで、獲物の引き出しは1人で問題無し。
DSC01174.jpg

結局、2回戦目のシカ7頭が捕獲成果。
DSC01180.jpg

ちょっと残念な結果に終わってしまいましたが、問題点は会長さんも分かっていらっしゃるので、次回は同じ轍を踏まぬようにされるでしょう。

さぁ、また道中長いけど、安全運転で帰~ろ。

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コメント


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捕獲

上手くいっていれば倍取れていたかも。
それも狩猟、取るまでの楽しいのではないでしょうか。
これからの捕獲頑張ってください。
事故だけは、気を付けてくださいよ。
楽しみですから!
ブログ楽しみ愛読しております。
でわまた。  龍

 龍 | URL | 2018-06-06 (Wed) 10:03 [編集 ]


龍さん

「たら、れば」かもしれませんが、、私もそう思います。
大切な税金が投入されているのですから、効率よく成果を
上げなくてはいけません。
猟期中とはまた違った意識で臨むべきなのでしょう。

県の職員の方もみえられているので、頑張っているところを
見て頂きたいですし・・・・・

でも、事故のことだけは常に頭に入れておいて、細心の注意を
怠らずに頑張ります。

ホドホドに。

あっきょ | URL | 2018-06-06 (Wed) 19:02 [編集 ]