半矢にされて苦しみながら絶命してゆく獲物たち。
たとえ命を取り留めたとしても、長く続いたであろう苦しみ。
未熟な狩猟者とは何と罪深き存在か。
狩猟を始めた頃の私は無我夢中だったため、そんなことを考える余裕すらなかったな。
多少の余裕が生まれた今は、過去を思い起こしては反省しきりですが。
半矢を覚悟で引き金を引いていた自分が情けない。
いつも猟師の流儀だ何だかんだと言っておいて、全く以てのダメハンター。
『猟師』とは程遠い存在でした。
しかし、今の私は違う。
一撃必殺の自信がある時しか引き金を引かないようにしています。
その信念でニホンジカ管理捕獲に臨んだところ・・・
昨シーズンは一度も引き金を引きませんでした。。。
だってシカが遠いんだもの。。。
その対象地区は、とにかく見通しが良いのです。

そんな場所で実施される管理捕獲に、オープンサイトの短身の勢子銃で参加した私が悪い。
いや、言い訳をするならば・・・
ニホンジカの生息密度が下がり、撃ち難くなってしまったのは事実。
今期はオート5に戻すかな。

変わらないかな。。。
・・・・・
「引き金を引かなければ何も始まらない」とは良く耳にする言葉。
とくにイノシシでは、猟犬を守るためにも発砲に躊躇はありません。
それにイノシシの場合は、例え半矢にしても、その苦しみは続かないことが多い。
シカに比べると矢に弱い傾向にあるため、猟犬たちのおかげではあれ、勢子が仕留められるのです。
でも半矢にしてしまったシカの場合は、そうはいかない事ばかり。
脚を引きずってでもスタスタと逃げるし、どこまででも逃げる。
よほどでない限り、イノシシのように猟犬との交戦モードにはならない。
そして苦しみをこらえて逃げ続けた挙句の果てに、人の生活圏へと逃げ込む。
つまり半矢にしてしまったが故に引き起こしてしまう狩猟事故が実に多いのです。
人の生活圏に逃げ込んだシカは大抵は交戦モードですし。
おまけに大抵は矢に強い大シカ。
私は命がけ。
もちろん、シカも命がけ。
最後は壮絶な格闘の末に剣鉈にて御免。
人の生活圏では鉄砲は使えませんから。
私がシカならば、こんな死に方だけは絶対にしたくない。
私自身も事故処理で、もう頭を下げたくない。
こんな事が数えたくない・・・くらいにありました。
思い出しただけでもタメ息が出てしまう。
・・・・・
そんな中、先日の日曜日も、引き金を引かない場面がありました。
大シカ3頭が、トラとマルコに追われて私の前に。
しかしボサが混んでいて、3頭ともにお尻しか見えず。
でも距離が近かったため、さすがの私でも百発百中のだったことは間違いない。
お尻に。
実は、その洞を下った先には集落があるのです。
私は数年前に、その集落で狩猟事故を起こしてしまった前科者。
激怒していた民宿の女将と、肉屋の店主の顔が未だに頭に浮かびますし・・・
直後にパトカーが来て、お巡りさんが参戦してくれましたし、ハンター保険にもお世話になりましたし。
民宿の玄関前に置いてあった染付の伊万里焼の傘立ては7万円。

ご迷惑を おかけしました。
・・・・・
日曜日の猟では、早々に凄腕のタツ役たちが、何頭も仕留めてくれていました。
それも発砲しなかった一つの要因ではありますが・・・
引き金を引かなかった己に、若干の猟師としての成長を感じずにはいられません。
自分で言うのも何ですが。。。
たぶん、あの判断は正解だったと思います。
ただ単に大シカたちを苦しめただけの可能性が高い。
捕獲報奨金などは、どうでもいい。
それ以上に命に対する尊厳を忘れたくない。
しかし、その一方ではシカの大増殖を抑えなくてはならない。
このジレンマは暫く続きそうです。
応援ありがとうございます!

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たとえ命を取り留めたとしても、長く続いたであろう苦しみ。
未熟な狩猟者とは何と罪深き存在か。
狩猟を始めた頃の私は無我夢中だったため、そんなことを考える余裕すらなかったな。
多少の余裕が生まれた今は、過去を思い起こしては反省しきりですが。
半矢を覚悟で引き金を引いていた自分が情けない。
いつも猟師の流儀だ何だかんだと言っておいて、全く以てのダメハンター。
『猟師』とは程遠い存在でした。
しかし、今の私は違う。
一撃必殺の自信がある時しか引き金を引かないようにしています。
その信念でニホンジカ管理捕獲に臨んだところ・・・
昨シーズンは一度も引き金を引きませんでした。。。
だってシカが遠いんだもの。。。
その対象地区は、とにかく見通しが良いのです。

そんな場所で実施される管理捕獲に、オープンサイトの短身の勢子銃で参加した私が悪い。
いや、言い訳をするならば・・・
ニホンジカの生息密度が下がり、撃ち難くなってしまったのは事実。
今期はオート5に戻すかな。

変わらないかな。。。
・・・・・
「引き金を引かなければ何も始まらない」とは良く耳にする言葉。
とくにイノシシでは、猟犬を守るためにも発砲に躊躇はありません。
それにイノシシの場合は、例え半矢にしても、その苦しみは続かないことが多い。
シカに比べると矢に弱い傾向にあるため、猟犬たちのおかげではあれ、勢子が仕留められるのです。
でも半矢にしてしまったシカの場合は、そうはいかない事ばかり。
脚を引きずってでもスタスタと逃げるし、どこまででも逃げる。
よほどでない限り、イノシシのように猟犬との交戦モードにはならない。
そして苦しみをこらえて逃げ続けた挙句の果てに、人の生活圏へと逃げ込む。
つまり半矢にしてしまったが故に引き起こしてしまう狩猟事故が実に多いのです。
人の生活圏に逃げ込んだシカは大抵は交戦モードですし。
おまけに大抵は矢に強い大シカ。
私は命がけ。
もちろん、シカも命がけ。
最後は壮絶な格闘の末に剣鉈にて御免。
人の生活圏では鉄砲は使えませんから。
私がシカならば、こんな死に方だけは絶対にしたくない。
私自身も事故処理で、もう頭を下げたくない。
こんな事が数えたくない・・・くらいにありました。
思い出しただけでもタメ息が出てしまう。
・・・・・
そんな中、先日の日曜日も、引き金を引かない場面がありました。
大シカ3頭が、トラとマルコに追われて私の前に。
しかしボサが混んでいて、3頭ともにお尻しか見えず。
でも距離が近かったため、さすがの私でも百発百中のだったことは間違いない。
お尻に。
実は、その洞を下った先には集落があるのです。
私は数年前に、その集落で狩猟事故を起こしてしまった前科者。
激怒していた民宿の女将と、肉屋の店主の顔が未だに頭に浮かびますし・・・
直後にパトカーが来て、お巡りさんが参戦してくれましたし、ハンター保険にもお世話になりましたし。
民宿の玄関前に置いてあった染付の伊万里焼の傘立ては7万円。

ご迷惑を おかけしました。
・・・・・
日曜日の猟では、早々に凄腕のタツ役たちが、何頭も仕留めてくれていました。
それも発砲しなかった一つの要因ではありますが・・・
引き金を引かなかった己に、若干の猟師としての成長を感じずにはいられません。
自分で言うのも何ですが。。。
たぶん、あの判断は正解だったと思います。
ただ単に大シカたちを苦しめただけの可能性が高い。
捕獲報奨金などは、どうでもいい。
それ以上に命に対する尊厳を忘れたくない。
しかし、その一方ではシカの大増殖を抑えなくてはならない。
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