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生きもの二人三脚

猟師の肩書

様々な許可や免許を取得して、やっと始められる狩猟。

この労力は、かなりのモノですし、そこに至るまでの費用もそれなりに必要です。

そして、そこからの狩猟の楽しみ方は人それぞれ。

「楽しむならこうするべき」とか「ここまでやるべき」との縛りはありません。

大切なことは、安全に末永く狩猟を楽しむこと。

私の場合、ニホンジカの捕獲業務に関わることが当初の目標でした。

「役立てる猟師となるには、10年あれば何とかなるだろう」との考えで40代後半より狩猟に向けて動き出したのです。

それにおいては「全てを学ぶことから始めるべき」との考えに至り、猟友会に入会。

とある猟隊の門を叩いたのです。

ところが、猟を始めて暫くの間は叱られてばかりで全然楽しくない。

でも、これを乗り越えなくては猟師の入り口にすら立てない。

「まともな猟師となるための試練の時」と理解し、無我夢中で学びました。

狩猟は、そんなに甘っちょろいものでは無かったのです。

「猟師」を完全にナメていた自分の愚かさが嫌にもなりました。

なにせ狩猟を始める前は「獲物の肉って美味しいのかな?」程度しか考えていませんでしたので。

入隊した猟隊が猛者ぞろいなのを知らなかったこともありますが。
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そんなこともあり「なんとか一人前の猟師として認められたい」との思いでスイッチオン!

よって、もはやそこに狩猟を楽しむ余裕などは皆無。

かと言って「狩猟をヤメたい」とも思いませんでした。

「始めた以上は前を向いて突き進むしかない」と。

その思いがあってか、一猟期目が終わる頃に「あっきょ君、次の猟期から勢子をやってみないか」と。

それを言ってくれたのが、今は亡き師匠と、今も尚、お世話になっている先輩猟師たちでした。

ところが、その段階でも「狩猟は楽しい」と、心の底から思うことなど殆ど無し。

「えらいこっちゃ」とのプレッシャーのみ。

そして師匠に連れて行かれるがままに三重県の某猪犬訓練所へと。
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しかし、これが私の狩猟における転機となりました。

猟犬との出会いが、もう一つの狩猟の楽しみ方を私に教えてくれたのです。
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そう、猪狩りの醍醐味を。

もしも出会っていなければ、そのエネルギーは別の狩猟の楽しみ方へと向かっていたことでしょう。

元々が機械好きの私。

ライフルマンとして捕獲業務に役に立てるよう精進していたに違いありません。

何れにせよ「猟師の肩書」を真のモノとするために、何かを集中的に学んでいる最中ではあるはず。

それが私の場合は、たまたま猟犬に。

それにしても毎日がやたらと楽しいのです。

仕事でバタバタと大変な時も、夜は猟犬たちとの触れ合いタイムでリフレッシュ。
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もちろん猟場での猟犬たちの生き生きとした姿にも癒されます。

そして何といっても心強いのは、私を支えて下さる猟仲間たちとの繋がり。

この繋がりなくして狩猟をここまで楽しむことは出来なかったでしょう。

つまり「猟師」との肩書を語っていられるのは猟仲間たちのおかげ。

その恩に報いるには、私が一人前の勢子になるしかないのです。

なので・・・

もうちょっとだけ時間をくださいな。



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跳弾 侮るべからず

今までに2度、跳弾を確認したことがあり、銃所持や狩猟の教本にその危険性が強く記されているのも頷けます。

2度とも危険を感じる程ではありませんでしたが、驚いてしまいました。

1度目は木による跳弾。

隣のタツが放ったスラッグ弾が木に跳ね返り、バックストップの土手に着弾。

私の前方の土手が崩れたため、分かったのですが。

タツの位置と発射方向と距離を考えると、本来の着弾位置より5メートル以上も逸れていました。

木には、跳ね返った跡がザックリと。

計算すると、その反射角は30°以上。

その反射角の大きさに驚いてしまったのです。

2度目は竹。

これもまた隣のタツから放たれたスラッグ弾が、私のタツの前の竹藪の中を跳弾しながら「カコ カコ カコ~ン!」と。
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「竹って本当に跳弾しやすいんだなぁ」と、その音に聞き入ってしまいました。

これも教本どおり。

弾はその先の斜面で止まったと思いますが、本来の着弾位置よりかなり逸れていたハズです。

何れも私に被害が及ぶ位置関係ではありませんでしたが、考えてしまいました。

いつもの勢子役の時を思うと、ちょっと怖い。

タツの発射方向と獲物と勢子が直線的に位置した場合、狙いの中に勢子が入っていなくても危険性がゼロではない。

障害物により跳弾が発生してしまえば、その弾はあらぬ方向へ飛んでしまう。
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よって、単純な誤射の危険性も併せて、こちらの地域でのグループ猟(捕獲業務を含む)では、安全狩猟の観点からも勢子声を出すのが鉄則。

それでも油断や慢心は何を起こすか分からない。

そう言えば・・・

跳弾ではありませんが、以前、とんでもない出来事がありました。

無線を入れてシッカリと伝えたにも関わらず、犬が鳴き止めしているイノシシに、離れたタツから弾を撃ち込んできた先輩がいたのです。

私は無線で「犬が止めてるから今からそこへ向かう。自分が無線を入れるまでは誰も喋らないで」と強く言ったのに。

誰もが、その状況を把握していました。

ところが、その後でイノシシに撃ち込んできた。

私はそのイノシシの10mほど後ろに居たのです。

回りに犬もいました。

先輩のタツと私の位置は直線的配置。

跳弾や貫通どころか、狙いが少し上ずっていれば、直接私に弾が命中していたかもしれません。

実は後で分かったのですが、当時、後期高齢者だったその先輩は、軽度の認知症を発症していたそうです。

その診断直後に鉄砲を返しましたが。

そんなことで跳弾から話は逸れましたが、狩猟には予期せぬ危険性がそこかしこに潜んでいます。

常識を超えたレベルでの、更なる注意が必要だと実感する毎猟。

猟仲間は信用しても、常識は信用するべからず。

自分が考えている常識が通用しない場合もあるのですから。



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猟欲と欲

人の欲は、その種類も度合いも色々。

例えば仕事欲や金銭欲の強い人は・・・

事業で成功して金を稼ぎ、行く末はさらなる展開を・・・とか、投資で儲けて・・・などと野心溢れる人。

一方では、何が何でも金持ちになって裕福な生活を送りたいと考える人。

そんな私などは、宝くじが当たったら・・・と妄想に明け暮れるばかり。

金銭欲はそれなりにあるものの、野心の無い仕事欲が弱い、ただの欲深い人。

もしも宝くじが当たったら、放蕩の限りを尽くす一番ダメなタイプに成り下がるでしょう。

なんとなく分かります。

そこで、猟師の猟欲についても考えてみることに。

すると共通点が見えてきます。

とにかく獲ることが好きな猟師は、仕事でもヤリ手の人が多い。

何でも一生懸命なのでしょう。

ここで、またもや自分はどうかと振り返ってみます。

私はヤリ手ではありませんし、獲ることが好きだとも言えない一介の猟犬好きの猟師。

ただし猟犬を仕込み上げるためには、獲物を獲ることが何よりも重要。

よって、そこは一生懸命で手を抜きませんが、猟欲自体は弱いのです。

そんなことで、肝心の猟犬の猟欲について考えてみます。

今の段階での見解は・・・

猟欲は猟犬の原動力でもあるため、強いに越したことはない。

しかし猟欲は、その猟スタイルに活かされなければ意味がない。
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そのコントロールは人により、ある程度は行えるものの、大半は犬の内にある。

つまり、猟犬は猟欲を発揮する場面や方法を生来のものとしていて、その先のコントロールは猟師の技量次第。

でも、これは容易な事ではない。

この程度しか今の私には分かりません。

その上で、猟欲の強い気質を有した血筋の遺伝子頻度を、人為的に高めたのが猟犬。
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本来は人の猟欲とは違うところにあるのです。

ところが、欲が様々な形で絡み合っているところは似ている。

人は物欲などの後押しにより、仕事欲や金銭欲が高まるもの。

猟犬は食欲が猟欲を後押ししたり、目覚めさせたりすることも多い。

近いものを感じます。

また洋犬と和犬の猟芸を、猟欲が司るにおいては、その表現の仕方が異なります。

人に置き換えてみると・・・

仕事は選ばず、ただ稼ぐのみ!の洋犬。

仕事も手法も私の流儀でやらせて頂きます・・・の和犬か。

ただしこれは「その傾向にある」というだけで、この枠に収まらない猟犬が、双方に散見されるのも事実。

そこが猟犬の面白いところではありますが。
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ならば私が猟犬だとしたら、どんな猟犬なのだろう。

先程の分析のように、猟犬としてはダメな血筋でしょう。

食欲は強いものの、それが猟欲を後押しすることには繋がらず。

それなりに獲物は追うものの、殆どが人任せ。

獲物が獲れなくても家に帰ればドッグフードが食べられるし。

・・・・・

いや、若い頃の私は違っていた。

我武者羅に仕事をしていた時期もありました。

だから今の私がある。

少々、困窮気味ではありますが。

あの時の原動力は、いったい何だったのだろう。

やはり家族だったのでしょう。

年を取った猟犬が空を使いだすように、今の私は同じ状況にあるのかもしれません。

様々な欲が衰えているのです。

そう考えると、やはり人と犬は似ている。

ねぇ、ミカサとチュルちゃん。
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「蛙の子は蛙」だよね。




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猟場を攪拌

今日は猟場を攪拌することにしました。

猟場の獲物たちをかき回すのです。

どうも猟場内の状況が昨年とは違う。

周年で行われているニホンジカ管理捕獲の影響や、おかしな気候が影響しているのかもしれません。

獲物たちの発情期を含めた行動パターンがいつもと異なり、読み切れないのです。

そこで広大な猟場内を一気にシャッフルして、一からやり直す作戦に。

それにあたっては、我が家の強力撹拌機を投入。

ビープロのコーシンとミカサにその役を委ねます。
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とくにコーシンは爆発寸前。

春先の有害鳥獣捕獲以来の出番に大興奮。

理解不能なまでの強烈な猟欲にイヤな予感がします。
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そしてイヤな予感は的中。

2頭を放し、程なくして鳴き出しましたが、相方の待ち受けるタツには全くカスりもせず。

コーシンはシカの群れを、ミカサはイノシシを追い、完全に二手に分かれてしまいました。

最終的に、コーシン少し離れた山頂の観光地内で回収。

ミカサはイノシシを止め切れず。
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コーシンの狩猟事故を心配しての優先的行動となりました。

これでは獲物など獲れるわけがありませんが、いいのです。

猟場内の獲物に動きを与えることは出来たハズ。

獲り難い猟場に散った獲物たちを、獲りやすい猟場へと追いやったであろうことをGPS上の犬の動きが表示。

2回戦目も同じような状況でした。

しかし、2回戦目は2頭が獲物を山裾まで追い落としたものの、私が一歩及ばず。

結果的に今日も獲物には恵まれませんでした。

しいて上げるならば、美味しいアケビに恵まれたくらいか。。。
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あとは、途中で紫色に輝く宝石のようなシカの糞を発見したことも。。。

新しい艶々したシカの糞の中にキラリ♪と。

眼鏡をかけ直すと、センチコガネでした。。。
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これだから老眼はイヤ。

そう言えば・・・

昼食は海を眺めながらで気持ち良かったな。
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さて・・・

猟場の状況も分かってきた事ですし、来週あたりから本格的に攻めてみようと思います。

その猟場へと獲物たちを追いやる作戦でもありましたから。

それにあたっては強力な助っ人猟隊と共猟する予定です。

猟友会の会長率いる凄腕ぞろいの猟隊が加勢してくれることになりそう。

楽しみです。




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口は災いの門を叩く猟師

これは以前にも記したことではありますが・・・

同じような事があり、また書いてみることにしました。

以前、師匠が言っていたことを思い出します。

「他人の犬や犬種について、絶対にとやかく言うなよ」と。

犬や犬種の悪口はもちろん、勢子が複数人いる場合は、褒める必要もないとの事なのです。

当時、猟犬を飼い始めたばかりの私でも、それは容易に理解できるものでした。
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自分の子供を面と向かって けなされた場合や、逆に、別の子の親がいる横で、自分の子ばかりが褒められる場面を想像・・・

どちらも辛い。

「実猟では、そんな場面が色々とあったんだろうな」と思わずにはいられない師匠の言葉。

同じように、私が頼りにしている先輩猟師の皆さんにも飼い主への配慮が伺えます。

見方を変えると、心得た猟師かそうでないかがそこで分かってしまう。

例えば・・・

鳴きの弱い傾向にある和犬を引く勢子と、盛大な鳴きを身上とする洋犬を引く勢子とで共猟した場合は、注意が必要です。

「やっぱり鳴き犬は面白いねぇ♪」と、鳴き犬の猟芸に対して、あからさまに声を上げるタツ役があまりに多い。

ご本人は褒めているつもりなのでしょうが。

和犬を引いている勢子には、さぞかしや不愉快な事だと思います。

私はそんな場面で、今までに数人を諫めたことがあります・・・コッソリと小声で。

「それは言わない方がいいですよ。『鳴かない犬はつまらない』の裏返しですよ」と。

「あっ、そうだよねぇ。ごめんごめん、ありがとう」と、その先輩。

で、ある先輩などは和犬を引く勢子に聞こえるように「和犬たちも頑張ってたよねぇ」と、大きな声で。

もう遅い。

そんな些細なことが後にそうではなくなり、大きな軋轢を生じさせることもあります。

他にも、ある勢子が自分の引く犬と同じ犬種の事を別の猟師にとやかく言われて、ケンカになった場面に居合わせたことも。

どちらにしても完璧な猟犬など、そう簡単に居るものではありません。

そして飼い主は、自分の事を言われるよりも、自分の猟犬の事をとやかく言われた方が辛いもの。

私も、心無い先輩猟師たちから猟犬の悪口を言われたことが何度かあります。

しかし、それとは逆に、猟犬たちを守りフォローして下さる先輩猟師方も多い。

猟師も色々です。

とにかく猟犬においても、余計なことは言わぬが花。

複数の勢子がいる場合は、勢子の働きを労うだけにしておいた方がいいかもしれません。




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半額ハンター驚く

この物価高の中、我が家は相変わらずスーパーにて半額の食品を購入して毎日を凌いでいます。

当初は「どうせ明日食べるのだから、夕方に正価で買うより、夜に売れ残った物を半額で買った方が合理的」との考えで始めた半額ハンティング。
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今では凄腕の域に達し、曜日や天候、そして各担当者の習性を見抜き、買い物に行く時間を調整。

他にも幾つかの考慮すべき点があり、そこに何とも言えぬ醍醐味を感じているところです。

狩猟に通じる何かがあり、同じニオイがする。

そんな半額ハンターを自負する私の師匠は家内。

師匠は先日、ある計算をしていました。

その計算値は、最終的には30万円以上となり、ビックリ!

年間の半額食品購入による家計への負担軽減額でした。

これは助かります。

師匠の分析では、更なる事実も明らかに。

豚肉と牛肉を殆ど買わずに済んでいるとのこと。

獲物肉を、狩猟という趣味の副産物と捉えた場合、これもまた家計への大きな追い風となっています。
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そう捉えなかったとしても、狩猟の年間の諸経費程度は補っている。

それに何よりも美味しいし、自然のお肉だし。

でも、のんびりとしていたら冷凍ストッカー内の獲物肉が少なくなってきた。

とりあえず家族が食べる分を確保しなくては。

よし、今週も狩りに行こう。

スーパーではなく猟場へと。。。




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スネ肉のすゝめ

さて、猟犬たちの食事を作りましょう・・・

で、冷凍ストッカーの奥から出てきたイノシシのスネ肉。

昨猟期の物ですが、解体時の衛生管理を今まで以上に気を遣った肉だったため、傷みは皆無。
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手を何度も洗い、刃物を使い分け、毛付着させない解体に徹しました。

やはり、解体は衛生管理が命。

そんなスネ肉が急に勿体なく感じてしまったため、家族で食べることに。

うん?それでは猟犬たちに失礼か?

いつも「猟犬は家族も同然」と、声高に言っておいて。

ならば家族と猟犬たちで半々にしようではないか。
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それならば後ろめたい気持ちは払拭される。

と、それほどにスネ肉は美味しい煮込み料理の友。

これはシカ肉でも同じです。

私はスネ肉好きのスネ夫。

もちろん家族もスネ肉が大好き。

ならば定番のカレーを作ろう。

まずはフライパンでスネ肉を炒めて・・・
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焦げ目が付いたら・・・
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野菜を投入。
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シッカリと炒めて、鍋にバトンタッチ。

1時間ほど煮込みます。

市販のルーを投入して出来上がり。
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旨い!食感プリプリ!

何だか残り半分のスネ肉も食べたくなってきた!

猟犬たちには内蔵脂の雑炊掛けドライフードを楽しんで頂きましょう。

そして日を挟んで、今日は猪スネ肉のハヤシライス。
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これも先にスネ肉を炒めて・・・
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玉ネギをタップリと入れます。
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炒めた後に1時間ほど煮込んで市販のルーを投入。

ウッホ~!これもまた旨い!
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またもや、S&Bハヤシルーのお世話になりました。

オリビエ・オドス君、ありがとう!
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スネ肉はやっぱり美味しい希少部位。

オススメです。





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気になる野宿少年と少女

昨日、悩ましい出来事がありました。

猟犬たちとの散歩で立ち寄る山際の公園には、休憩用の東屋があるのです。

そこに数日前より、中学生くらいの男の子と小学生くらいの女の子が野宿をしていました。

二畳ほどの平らな木の腰掛にブルーシートを敷き、その上で寝袋に包まり、いつもスマホをいじっていたのです。

初めは「野宿ごっこをしているのかな?」と思い、その横をさり気なく通過。

子犬たちも不思議そうに二人を眺めていました。
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ところが、平日の夕方の散歩でも二人はそこに。

「あれ、学校はどうしたんだろう?」と心配になりだした私。

そんな中、昨晩の10時頃、懐中電灯片手にコーシンとの散歩で公園へ。

ふっと気になり、公園奥に位置する東屋へと暗闇の中を向かったのです。

すると二人はそこに居ました。

これは、もはや野宿ごっこではない。

二人は家出人同士ではないのか?

SNSで知り合い合流したのか?

心配になり、二人に声を掛けたのです。

「キミたち、キャンプごっこしてるの?」と。

「いえ、違います」と男の子。

「だったら、ここで生活してるの?」と続けて私。

黙ったままの男の子。

「家に帰ったら? 家の人、心配してるんじゃないの?」と私は帰宅を促しました。

そう言い残して、私は一旦家へ。

しかし、気になる。

家の人たちが心配して警察に捜索願を出しているかもしれない。

そう思い、警察に連絡を。

そして、スグにまた公園へ。

今度は、選手交代でミカサを連れて。

そうしたところ・・・

逃げるように去って行く自転車とすれ違いました。

自転車には二人乗りをする男の子と女の子。

東屋に向かってみると、そこには残されたミカンの皮が。

私はスグに警察に電話を。

二人が居なくなった旨を伝えました。

さて、二人はどんな子たちなのだろう。

思い起こしてみると・・・

いつも寝袋に入ったまま二人でスマホをいじっていた。

二人の顔は似ていたため、兄妹の可能性が高い。

年齢差にしても然り。

スマホの電源は? ミカンの皮? そして兄妹?

ひょっとすると二人は家と東屋を行き来していたのか?

家に居たくない、居られない理由があるのか?

家で虐待を受けていて、東屋に避難していたのか?

様々な憶測が頭の中を巡ります。

「もっと話を聞いてあげればよかった」と、昨日からずっと後悔しきり。

私の勘は思いのほか当たるのです。

当たらないのは猟の時だけ。。。

同じような場所がこの近辺には数ヶ所あるため、様子を見てみることにします。
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場合によっては児童相談所などに連絡を取ってあげた方がいいかもしれません。

とにかく、気になります。



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狩猟は山あり谷あり

狩猟についての基礎を教えて頂き、お世話になった猟隊。

しかし捕獲報奨金制度が元で瓦解するかの如く、その猟隊は崩壊。

あれから随分と時が経ちました。

その後、私は幾つかの猟隊から誘いを受けて、勢子請負人として猟に参加。

ところが様々な事があり、私は「自分の猟場を守るべき」との結論に達し、今があります。

「是は是 非は非」との私の考え方が通じないことに失望したことも、単独猟となった一つの要因ではありますが。

狩猟を始めるまでは人生の中でおおよそ経験したことの無い、あり得ない事が猟師間では頻繁に起こり、驚きます。

しかし、狩猟界はそれほどデタラメなものでもない。

トラブルの元凶ともいえる者たちは、最終的には相手にされなくなり、排除されてしまう。

自分を有利な立場に傾かせようとの浅慮な画策は、良識ある猟師には通用しません。

そんな偽りや違法行為は、すぐにバレる。

隊員の確保、縄張りの横取りに関するデタラメがあまりに目立つ。

具体的な事例をここで記すことは差し控えますが、どれもが呆れてしまうものばかり。

今は常識的な考えに基づき、良識ある猟師たちが集まり、調整を続けている状況です。

この猟師の輪をもっと広げて、私利私欲にとらわれない心の底から楽しめる狩猟環境を、この地域に根付かせる。

私の良き理解者であり相談相手でもある先輩方や会長方と、今後の猟隊編成や若手の受け入れ態勢について話し合いました。

その中で見えてきた問題点。

猟師世代の大きな年齢差。

これは猟隊存続や教育システムにも関係しています。

それと、純粋に銃猟を学ぼうとの若手が少ないこと。

これは猟犬飼育も含まれます。

私らの世代に課せられるであろう事が、徐々に具体的に見えてきました。

この数年間での出来事ではあれ、色々とあってバタバタ続き。

少々疲れた感は否めませんが、私は生来よりの問題解決好き人間。

このような過程は嫌いではありません。

職場でもそう。

やり甲斐があり、燃えるのです。

良い方向に導く楽しみがあり、正義・真実は絶対に勝ち残る。

世の中、捨てた物ではないのです。

これは、先程も書いたように狩猟を取り巻く環境も同じ。

常識的な猟師が多いからこそ、自浄能力が働く。

若手猟師には、私が直面し続けた理不尽な思いを絶対にさせるわけにはいかない。

こんな狩猟との関わり方も、アリだと感じています。




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大銀杏を倒した女

大河ドラマの鎌倉殿の13人を観ていて思うのです。

何だか、やたらと我が家に関係あるなと。

猟犬の訓練は、頼朝が一時潜伏していた山中で行っていますし・・・
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家内の四国の実家は、源平合戦で命を落とした落武者の霊が、未だに彷徨っていると噂される戦場跡地に位置します。

夜になると、何処からともなく琵琶の音が聞こえてくるそう。。。

息子に至っては・・・

当時、身重だった家内と小さな娘を連れて、伊豆の国市にある願成就院に寄ったあと、近くのお寺にも立ち寄りました。

そのお寺の御住職が、お腹の大きな家内に気が付いたようで、人知れず手を合わせて下さっていたのです。

御住職は尼さんでした。

その神々しい御姿と、願成就院での運慶作の木彫の迫力が、昨日の事のように思い出されます。

おかげ様で、元気な息子も授かることができました。

そんなことを振り返っていたら、娘にまつわる出来事も思い出したのです。

以前、娘が遠足で鎌倉に行った次の日のことを。

もう10年以上前のことだったかな。

鶴岡八幡宮の大銀杏が倒れてしまったのです。

それをニュースで観た娘は「あっれ~ 私、昨日ここで写真を撮ったよ」と。

「おい、何かやっただろ」と間髪入れずに私。

「木の前で写真を撮っただけだよ」と娘。

娘は、実朝の暗殺の時を隠れ待つ公暁がごとく、大銀杏の前で隠れるポーズをとった写真も撮っていました。

それ以来、家族からは「大銀杏を倒した女」と暫く呼ばれていた当時小学生だった娘。

思い出し笑いをしながらも・・・

「いよいよ大変なことになるなぁ」と、テレビを観ながら呟く昨日でした。




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