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生きもの二人三脚

おもしろ新兵器

猟期の前に行われる有害・管理捕獲に向けて、猟犬用GPSを準備しに納戸へ。

横にあった息子のオモチャとガンプラの箱を整理していると・・・

懐かしいラジコンの箱を発見・・・でも中身が全然違う。
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おぉ、これまた懐かしい。

誕生日プレゼントに買ってあげた集音器。
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オモチャだけど結構使えたのを思い出します。

息子はコレで楽しそうに遊んでいました。

裏山の鳥のさえずり、虫の鳴き声、すかしっ屁など、微かな音を拾っては大ハシャギ。

お気に入りのオモチャだったのです。

折角なので久々に私も装着。

まずはスクーターのエンジン音。
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うむ、タペットの打音が少し大きいかな。

とくに高周波の音には感度がいいようです。

機械用聴診器と併せて、この集音器はメカ診断に使えるかも。

そうだ、犬舎の様子はコレで分かるかな?

コレを買ってあげた頃は、まだ猟犬を飼っていなかったため、気になります。

さて、どうかな・・・

ぷぷっ、笑っちゃう。

誰かが寝言を言っている・・・

犬も夢を見るみたい。

犬小屋の方向からしてマルコだな。

確認しようと、そっと犬舎へ行ってみると・・・

あっ、気付かれた。

ギャ~ッ!吠えないで!散歩じゃないよ!
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あ~鼓膜が痒い。

でも、これならイノシシやシカの移動音も聞き取れそう。

「カサッ カサッ」なんて音は、この集音器は得意中の得意。

なんとか集音器をスコープのように鉄砲に装着して使えないものか。

ちゃんと照準も付いてるし。
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この照準は思いのほか高性能。。。

狙いがピタッと合うと、本当にその狙いの音が良く聞こえるのです。

集音器で音を拾った方向へ・・・静かに狙いを合わせ・・・

その先のボサの中から顔を出すイノシシ。

ゆっくりと人差し指に力を入れ「ドシャ~ン!」

あかん。

これでは鼓膜が破れる。。。

やっぱり「マルコの寝言を聞く用」にしよう。
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ところで、どんな夢を見てるんだろう。

気になるな。



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本来のタツとは

巻き狩りにおいて、猟場を囲み獲物を待ち受ける役のタツ。

これは地域や猟隊によって呼び方は様々。

タツの他には、タツバ、タツマ、マチなどとも呼びます。

とりあえず、ここでは「タツ」とすることをご容赦下さい。
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昨日の記事でタツの役割について、分かり難い表現がありましたので、より具体的に説明させて頂ければと思います。

まず初めに、タツの役割は「指示されたタツに配置する」と言いたいところではありますが、違います。

厳しい言い方をさせて頂きますと、それは巻き狩りを知らない者、もしくは狩猟初心者の知識の範疇に他なりません。

ただしそうは言っても、普段、巻き狩りを行わない地域の猟や捕獲業務では、ベテラン猟師でも敢えて指示されたタツに配置したままとなりますが。

ところが、そんな方々も自分たちの猟場では、タツの本来の役割は、それに留まりません。

その対処にあたっては、親方や勢子とのシッカリとした無線でのやり取りがあってこそなのですが。

猟場にもよりますが、手慣れたタツ役は勢子の無線などから猟犬と獲物の状況を把握。

鳴き止め現場がそのタツに近い場合は、急行して獲物を仕留めます。

またタツの包囲網を獲物に抜けられた場合は猟車で移動して先回り。

獲物の山から山への渡り場所などで待ち伏せして仕留めます。

同じようにタツの手薄な場所を獲物に抜けられそうな場合は、即座に移動して仕留めることも。

猟犬の命を守る上でも、その対処は助かりますし、追った獲物が人の生活圏に入ってしまうのを阻止し、狩猟事故を未然に防いでくれる事にも繋がります。

勢子一人では対処できないことも多いのです。

私も、そんな優秀なタツ役の方々に、今までどれだけ助けて頂いたことか。
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つまり「指示されたタツに配置する」は大前提ではありますが、それだけではないのです。

いずれにせよ初心者のうちは、そのような手慣れた猟師の動きは無理。

マネをすれば危ないだけ。

しかし、タツの役割は「待つ」だけでは無いことも理解して猟に臨むことは大切な事。

獲物に逃げられた場合は、その逃走ルートを検証する。

また、猟隊の猟犬の猟芸や気質を知ることも「大切な事」の中に含まれます。

「アチコチの猟隊を・・・」では、本来のタツの役割を果たすことは難しいでしょう。

それでは何十年やっていても初心者と変らないまま。

本当に頼られる存在とはなり得ません。

でも・・・

巻き狩りの本当の面白さを知ることは出来ないけれど・・・

本人が良ければ、それで良いのかな。

タツ役として動ける人と、そうでない人。

その対処能力も考えて、タツ配置を考えるのも、親方の手腕のうちなのです。




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猟隊心得

銃猟による大物猟において、どのレベルまで足を踏み入れるかは個人の自由。

ただし、そのレベルがどのくらいかは、シッカリと認識しておくべきです。

釣りに例えるならば、ファミリーフィッシングしか知らない者が、沖磯や遠洋の遠征釣り船に乗るべきではないように。

船頭はもちろん、乗船した皆にも迷惑を掛けてしまいます。

同じようにグループ猟では、自分のレベルを把握しておくことが安全狩猟の面でも大切なのです。

ところが実際はどうか。

勘違いしていたり、そんな事すらも考えていない者があまりに多く、勢子をやっていると驚くとともに恐怖すら感じることもあります。

これでは狩猟事故がいつ起こっても不思議ではないと。

つまり、いくら「個人の自由」だからとはいえ鉄砲を扱っている以上は、本来、狩猟にファミリーフィッシングは許されません。

またファミリーフィッシングしか知らない者は、それより上の事を受け売り的に語ってはいけない。

狩猟を知らない者や、狩猟初心者は、それを見抜けないのです。

そして勘違いの連鎖が始まる。

これはとても恐ろしいことなのです。

それとは別の話になりますが・・・

どこの猟隊にも所属せずにアチコチの猟隊にフラフラと顔を出し、指示されたタツに配置するだけの狩猟者がこちらでは散見されます。

そんな者の中に、まともな猟師を私は一人も見たことがありません。

グループ猟の基本を知りませんし、注意・指導されても、それが理解できないため従わなかったりと。

よって、私はそんな狩猟者を猟隊に招き入れるつもりはありません。

その観点からも狩猟教育は大切だと実感しています。

昔は狩猟教育の流れが自然と出来ていたようですが。

また「獲る」ことに固執し過ぎる狩猟者、もしくは猟隊は危険。

安全狩猟と狩猟の基本を大事としていれば、自然と獲物は獲れますし、末永く狩猟を楽しむ事も出来るでしょう。

この事を新人ハンターさんたちに経験させ理解してもらい、正しい狩猟を身に付けて頂きたい。

そして正しい情報を見極めるための狩猟知識も高めて頂きたい。

私の責任は重大です。

まずは猟隊として焦らずに一歩ずつ。

自戒の念を込めて書いてみました。



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父と寸胴鍋

昨日は早朝から実家で剪定作業。

午前中には一段落。

雨も降り出したため、家路につきます。

帰りは助手席に父からのプレゼント。

走行中に転がらないように一応、シートベルトを。
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この寸胴鍋は、蕎麦打ちを趣味としている父が使っていました。

実家には更に大きな寸胴鍋もありますが、とりあえず今回はコレだけ。

そんな父は、もう蕎麦打ちをヤメるようです。

数年前の心臓手術後、ガクッと体力が落ちてしまった父。

若い頃、ヘビースモーカーだったこともあり、心肺機能はガタガタ。

「新型コロナに感染したら、オレはイチコロだ」と。

よって人との接触の多い仕事をしている家内は、かれこれ一年半以上、実家に連れて行っていません。

なので、私はいつもマスクをして実家に。

で、ここでやっと家内もフルチン。

来月くらいには、実家に連れて行っても大丈夫かな。

それにしても、なんだか切ない。

父の打った蕎麦をまた「ずず~っ」と手繰りたい。
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旨かったな。

「蕎麦を美味しく茹でるには湯量が大切だ」との事で、より大きな寸胴鍋を。

それまでは、今回もらった寸胴鍋を使っていたのです。

父には・・・

「また蕎麦を打てるくらいに元気になってもらいたい」との思いもあり、大きな方は貰って帰りませんでした。

・・・・・

時が過ぎるのは早いものです。

そんな話の元を辿ると・・・

両親に我が家の猟犬たちの話をして「寸胴鍋は重宝する」と。

その流れで「だったら持って行け」と、なったのです。

猟犬たちには、スーパーから頂いてきたキャベツの葉っぱと獲物肉を茹でた物も与えています。
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それを作るには寸胴鍋でないと、どうにも効率がよろしくない。

ドライフードの上に、それをツユダクで乗せて、煮干しを二本添え。
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美味しそうに食べてくれます。

寸胴鍋が二つあると、無くなり際に、もう片方で作れるから便利。
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でもな・・・

父が蕎麦を打つ姿を思い出すと、使えない。

決して猟犬たちを・・・とのことではありませんが、使えない。

そうだ。

プロの料理人に教えてもらって・・・

シカのコンソメスープを作って両親に振舞ってあげよう。
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それならば心置きなく使える。

さぁ、シカを獲りに行こう。

・・・・・

まだ早いか。




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剣鉈の鞘を廃物で作る

師匠の狩猟遺品の中に埋もれていた剣鉈。
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これを再生したものの、刃形状を大幅に変更したため、どうも鞘がしっくりこない。
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そこで猟期前に作り直すことにしました。

なんか適当な材料はないかな。

物置の中を探すと、廃物の板と、皮切りの使用していない布ケースを発見。

よし、これで作ろう。

まずは板を刃形状に合わせてカット。
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このカットした板をサンドイッチします。
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それはそうと、なんでこの板が廃物なのかと申しますと・・・ソーメンの箱だから。

貧乏くさいようにも思いますが、違います。

これは高級ソーメンの箱。。。
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接着剤を塗ってクランプでガッチリと。
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う~ん・・・密着がイマイチ。

総力結集!
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接着剤が固まるまでの間に、布ケースを加工します。
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剣鉈のロックに、この止め具を利用。
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それぞれを縫い合わせます。
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さて、接着剤は固まったかな。

ピッタリと収まりました。
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携帯する時の引っ掛かり防止に、鞘の縦方向の四隅にカンナ掛け。

角を落とします。
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この後は鞘を塗装し、ロック布ケースと合体。

それに腰巻用のヒモを付けます。

今日はここまで。

そろそろ猟犬たちのお食事タイム。

今週中にはシッカリと仕上げて・・・

準備万端としたいです。



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猟場の整備とタツ場の確認

今日は新人ハンターのタクさんを連れて山へと向かいました。

タクさんにはタツ配りをお願いしているため、とりあえずはメインの猟場の幾つかを覚えてもらう予定。

とは言っても、そう簡単に覚えられるモノでもないため、まずは焦らずに少しずつ。
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でも、そんな心配は無用かな。

「猟場や見切りを覚えたい」とヤル気満々のタクさん。

おまけに自然の物に詳しいし、目もいいし。
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獲物の通りを教えている間にもアレコレと発見。

「あっ、あっきょさん。コレ」

「うん?なになに?」

で、確認してみるとイノシシのでっかい足跡。
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「これって、どのくらいありますかね?」

「20貫は楽勝だね。キケンな奴だな」

そんな感じで、次々と色んな物を見つけます。

「アケビだ。メジロに中身を食べられたんでしょうね」などと、その考察も的確。
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そして、お次はメインの猟場へ。

ここでは尾根までのタツ場を覚えてもらいます。

では、本格的に参りましょう。
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登り始めると、今は使われていないミカン運搬用のモノレール沿いに、シカを中心とした足跡がベッタリ。

その中に小さなイノシシの足跡もチラホラ。
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それを追ってどんどん登ります。

すると若い雄シカの糞と、角を擦った跡。
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そこから更に登ると、今度は2段角くらいのお兄さん。
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糞もサイズアップ。

と、斜面上から「ガサッ!」と大きな音。

「デカいのが行ったな」と私。

しかし、その直後にカサカサと小さな音が。

「あれ、なんか居る!」と、タクさん。

位置を変えてその方向を見てみると、コロンコロンの小イノシシたち。

それも4頭も。

今年の春先に産まれた兄弟姉妹たち。

初めの「ガサッ!」は、お母さんだったのでしょう。

今年は山裾に下りて来るなよ!再来年の冬にまた会おうな!

そこから更に登ると、今度はシカの雄叫びが。

それもサラウンドで・・・いや、何頭も雄シカが居るぞ!
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「近いっすねぇ」

「そうだな」

きっと向こうからは、こちらが見えているのでしょう。

まるで私たちをバカにしているかのように近いのです。

シカは上位のオスほど山や尾根の高いところに陣取り、マーキングをします。

辺りが徐々にオシッコ臭くなってきた。

タクさん、勘違いしないでね・・・

私がお漏らしした訳じゃないからね。

強い雄シカはアチコチにオシッコをして、メスに猛アピールするのです。

擦りも激しくなってきた。
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これは3段角の立派な雄シカの仕業でしょう。

山の高い場所ほど、角での削りが激しさを増す傾向にあります。

ここでまた目の良いタクさん。

「あっ、角」
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尾根では私がシカの寝家を見つけて悩んでいると・・・

「これはシカの寝家っすか?」

「そう、この時季の雄は一番目立つところで雌が来るのを狙っているんだよ」

「でも、寝家の上の足跡はイノシシのじゃないんですか?」
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「そうなんだよ・・・だから悩んでるの」

タクさんは色んな狩猟ブログで勉強しているそう。

流石。

おそらくコレはシカではなくて、イノシシの寝家だったのでしょう。

そして起き上がる際に一足ついた。

イノシシも、平らで見通し良い場所で寝ることも多いのです。

そんな事で、尾根までのタツ場を確認してもらいましたが・・・

もう2回くらい確認に来ますかね。

次は、タツ場に目印を付けておこう。

下山途中にシカ角をもう一本ゲット。

お土産も出来て良かったね。

で、つぎ行ってみよう!

今度は少し離れた猟場。

ところが・・・

ミカン農家さんが廃業されたトタンに、農道にトタンが。。。

ダジャレを言っている場合では無い。

「タクさん、どうだい?」
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「無理っすね」

猟車で踏み潰して通ろうとも思いましたが・・・

よく見るとトタンの垂木からは無数の釘が。

「いっちょ、どかしますか!」と、タクさん。

昨日、フルチン(2回目の接種)したとは思えない元気さ。

肩の傷みもなんのその。

若いって凄いな。

フルチン・ハンター二人でせっせと復旧作業。

これで通れるかな。
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猟期になれば、この道はとても重要な役割を果たします。

こんな作業も暫く続けますが、次はチェンソーと刈払い機を積んどくか。

年々荒廃が進む山に、時代の流れを感じるのでした。

次回からは猟隊員総員で行ってみよう。

タクさん、今日はお疲れさん。

熱が出たらゴメンネ!




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楽しい狩猟と猟隊

巻き狩りを行うために結成する猟隊。

こちらの地域では、シッカリした親方の元、統制のとれた猟隊がある一方で・・・

そうではない猟隊が混在しています。

安全狩猟と猟果を考えた場合、どちらの猟隊が優れているかは言わずもがな。

猟隊のあるべき姿が否が応でも見えてきます。

「猟隊」とは猟に対する志を同じとした同志の集まり。

それが理想です。

ところが様々な理由により、理想とは程遠い猟隊が多いのも事実。

ならば「志」の本来とは何か。

一文で表現するならば「安全に楽しく正しい猟を行う」ではないのかと私は考えています。

どれもが簡単な言葉ではありますが、一つ一つを履行し達成することは簡単ではありません。

では、その一歩として何を行うべきか。

まずは「猟場を知ること」が一番であると私は考えます。
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地形・経路・寝場などと併せて大切なのは、周辺で山仕事や農業をされている方々の存在や、建物の有無などを、各猟場ごとに把握すること。

その際には周辺の方々とコミュニケーションを取ることも大切です。

仕事や休みの時間帯、また猟を行うことへの断り等。

一言声を掛けるだけでも場が和み、状況が変化することが往々にしてあります。

常に「猟をやらせて頂いている」との気持ちを忘れないことが肝要なのです。

すると周辺の方々が応援して下さり、猟果を聞いてくれたりも。

「鉄砲が鳴ったようだけど獲れた?」

「いや、逃げられちゃった。お恥ずかしい」

「そんな事ないよ。追っ払ってくれたら暫く奴らは来ないから。次、頑張って!」

なんて時々慰めて頂きます。

そしてお土産まで頂いて<(_ _)>
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ありがたいことです。

次に隊員の皆で手分けをした見切り。

見切りを疎かにする者は何十年猟をやっていても初心者のまま。

そのような猟師は狩猟を甘く考えていますし、その奥深さを探ろうとの意識もありません。

「ただ撃てたらいい」・・・それだけ。

この様な者が隊員に紛れ込んでいる猟隊は、必ず不協和音を発生しだします。

見切りとは、獲物の足跡でその動きや居場所を特定することを言います。
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緩い土の上にペタペタと残っている足跡を見るなどは見切りにあらず。

固い乾いた土の上、落ち葉の上、林道や農道のコンクリートの上なども見切るのです。

すると何が分かって来るのか。

獲物の行動パターンは勿論として、その気持ちが分かって来るのです。

猟場内に獲物が入っているかどうかだけでなく、タツ配置を考える上でも、それが活かされます。

そして獲物が逃げて来る通りも。

何れにしても、鉄砲を担いで山に入る前に行うことは、それこそ山ほどあるのです。

そんな事を理解して心掛けていると、自然と猟隊内にチームワークが芽生え、より強い猟隊へと育って行くのでしょう。

猟隊に所属すると言うことは「猟場や獲物を管理する仲間に入る」ことでもあります。

その意識でいれば「楽しさ」などは勝手に付いてきます。

そして獲るばかりが楽しい猟ではなく、獲れなくても楽しい猟があることに気付くハズです。

以前・・・

カノが追い込んだイノシシを、ベテラン凄腕猟師が近距離で失中。

その日はボウズでしたが、二回りも年上のベテランさんがメチャクチャ悔しがり・・・

「申し訳ありませんでした!」と私に頭を下げたのです。

「とんでもございません。こんな事もありますよ」と慰めの言葉を掛けるも・・・

「あぁ・・・夢に出そう」とベテランさん。

その潔い言葉は、脂の乗った雌イノシシ捕獲よりも、私にとってはナイスな出来事でした。

不満そうなのは、カノだけでしたが。。。
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猟隊の皆が志を胸に一丸となれば、それこそが楽しい狩猟。

獲るまでの過程も楽しまないと。

猟のあとの楽しみも盛り沢山ですし。
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そんな事で、猟場周辺の地元の方々や、他の猟隊の方々に山中で出会ったら、まずは挨拶を。

そして山の自然や命を重んじ、無益な殺生は絶対にしない。

山にゴミは捨てない。

どれも当たり前のことではありますが・・・

この先に狩猟の本当の楽しさがあるように思うのです。




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剣鉈の長さ

「大は小を兼ねる」

剣鉈に関しては、この言葉は概ね当てハマっていると言えます。

具体的には刃渡りが7寸か8寸あたり。
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こちらの地域の獲物サイズなら、止め刺しには十分過ぎますが、藪漕ぎやタツ場での枝払いなどでは頼れる相棒となってくれます。

ただし仕舞寸法も長いため、猟車の乗り降りや、急斜面を下る時などは腰付けだとちょっと邪魔。

だからと言って、上半身に固定するタクティカルベストやサスペンダーでは、無線機と銃の負革位置との兼ね合いが難しく、これも考えもの。
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どちらにしても長いと邪魔なのです。

でも、それらを解決するか我慢できるなら、長い剣鉈は心強い事この上なし。

因みに私は刃渡りが長かろうが短かろうが、右利きのため左腰に剣鉈が来るようにヒモで結び付けています。

猟犬を使った猟をしていると、猟車に乗り降りすることも多く、また、ボサの中を匍匐前進することもあるため「腰」が収まりが良いのです。

そんな事で、以前に思い切って4寸半の短い剣鉈を一猟期使ってみました。
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やはり、このサイズの剣鉈は携帯においては文句無しで楽。

「短い軽い」は身に付ける道具としては大切な要素。

これ1本で、とりあえずは何でも使えます。

しかし、どうだろう・・・

獲物が大きいと、止め刺しとその後の放血に少し手間取った記憶があります。

また藪漕ぎにはパワー不足。

で、5寸半を使ってみました。
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勢子役だとこのくらいの長さでいいのかな。

我が家の猟犬たちの猟芸を考えると、これでも十分。

タツ役にまわる時も実際には、これくらいで良いのでしょう。

ベテラン猟師たちの剣鉈を見ると、刃渡りは6寸前後ですし。

結局のところ、使い良い剣鉈の長さは、狩猟スタイルほか、様々な要素で異なります。
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色んな種類や長さの剣鉈が市販されていますので、選り取り見取り。

でも大切なことが一つ。

剣鉈は血が付着したり、汚れた手で柄を握ることも多いですし、力を入れる場合も。

よって、柄の材質やヒルトの有無などは、十分に考慮した方がいいでしょう。

刃渡りと、刃の形状に関しては「これだ!」と言い切ることは難しいのです。

「これだろな」と思った剣鉈を色々と揃えてみるのもアリ。

将来、様々な場面で、それらが活躍してくれるハズです。

「じゃぁ、初めの一本はどうなのよ」と考えた場合・・・

こちらの地域ならば、両刃の6寸でヒルト付き。

柄は汚れを洗い流しやすい材質の物がいいでしょう。

実は片刃も結構良いんですけどね。

あぁ、悩ましい。



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環境省の狙い

一昨日、私の所属する猟友会と、隣町の猟友会会長方と話をしました。

私が投げかけた質問は・・・

「自分が猟をヤリやすくするために猟友会を私物化する分会の上役たちが存在するが、それでいいのか」

両会長は、そのような傾向を察知していたようです。

しかし、具体的な事例については把握していませんでした。

ここ数年、こちらの地域では猟師の高齢化に歯止めを掛けるかのように、新人ハンターが増えています。
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これ自体は好ましい事ですが、その新人たちが真っ当な猟を始められる体制までは、猟友会の上役たちは考えていません。

既存の雑務で精一杯なのです。

よって、そこに一石を投じてやろうと。

一昨日の一石は、漬け物石くらいの大きさがあったように思います。

「ドッボ~ン!」と・・・わかってくれたようです。

真面目な話、早めに手を打たないと新人たちが気の毒。

狩猟動画や、環境省の無責任とも思える発信の影響があった事は明白。

新人たちの殆どが、とんでもない勘違いをして狩猟の道に足を踏み入れてしまっているのです。

猟友会にも入らず、罠猟を行える人などは、ほんの一握り。

山持ちの大地主か、農家さんだけ。

そんな勘違いしている新人たちが、この3・4年、やたらと目立つのです。

そして現状を知って、足踏みをした後に銃猟へ。

実は、これこそが環境省の狙いだったように思います。

とりあえず罠猟で釣って「狩猟」のハードルを下げ、銃猟へと向かわせる。

なるほど、頭の良い役人たちの考えることは一味違う。

新人たちにとっては「ふざけるな!」と言いたい部分もあると思います。

しかし、長い目で見てみると、その流れはアリのようにも。

やはり、いきなり「銃猟」ではハードルが高すぎる。

でも銃猟は大切。

山の正常な生態系を保つためには、銃猟と罠猟が上手く噛み合わないと難しいと実感していますから。

そんな事で、とりあえずは住所地が管轄の猟友会に入会し、その後は有害・管理捕獲などへの参加も含め、ある一定の条件のもと、各猟友会間で移動がより簡単に出来るような決まり事を考えて下さるとのこと。

猟友会入会にあたっては誰もが平等であって、そこに当たり外れがあってはならないのです。

もしも、そのことで悩んでいる方が居ましたら、県猟にダイレクトに相談してみて下さい。

県猟は、そのような末端での出来事をある程度把握しており、今までとは違う動きをしてくれています。

いずれにせよ、私が提起した問題は、猟師の既存・新人の極端な年齢差が招いた弊害のように思えてなりません。

「若い奴らは邪魔」「若い奴らは無条件で言うことを聞け」

そんな上役たちがチラホラと。

受け入れ態勢も何も無い猟友会分会などは、潰して統合してしまえばよい。

今は、猟友会を取り巻く狩猟環境が、正常な状態に向かっている過渡期であると信じたいです。

実際のところ、こちらの猟友会は、まだまだ未熟。

上役に自分たちの事しか考えていない者が散見されるのです。

安全狩猟のためにも新人ハンターには親切丁寧に指導を行い、その中にも厳しさを忘れない猟友会でなくてはならないと感じています。

今回、両会長には様々な調整をして頂き、本当に感謝の言葉しかありません。

上役全員が、こんな方々だったらどんなに良いことか。

あともう少しの辛抱です。


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猟師のマナーとポリタンク

おぉ・・・ペリー来航か!

沖合に大きな黒船。

早く幕府のお役人に伝えないと。

で、スマホにてパシャリ。
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拡大してみると、これは・・・ルミルミの元旦那様。
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そう、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」

おそらく、お腹の中にはエア・クッション型揚陸艦艇が2艇格納されているハズ。
いよいよ

また上陸練習でもするのかな?

これは以前、ガラケーで撮影。低画質をご容赦ください。
くるりんぱ

などと、海岸に目をやると、漂着したポリタンクがチラホラ。

この海岸には駿河湾内の海流により、外洋の漂流物が大量に流れ付いてしまうのです。

その中には流木も多く、時々テイクアウト。

それを玄関横に置いていたところ・・・
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「ドアが開けにくい」と家族から怒られてしまい、カーポートの屋根下に移動。

すると、今度はそこがヤモリの楽園に。
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時にはウッカリさんがいたりして、救出を。
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今年も、こんなチビチビヤモリがたくさん孵化していることでしょう。
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で、思い出したようにポリタンク。

でも、本当に思い出したので、もう一度、ポリタンク。

海岸に漂着していた物ではなく・・・

水を入れたポリタンクは、狩猟では本当に役に立つのです。
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これは、こちらでの猟場の話になります。

獲物の引き出しや、現場解体では「水」は大切。

とくに獲物を引き出す際には、どんなに注意を払っていても血痕を残してしまうもの。

林道や農道、時にはお墓道や境内も。
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こればかりは水が無いとキレイになりません。

その時にポリタンク水とブラシがあれば、何事も無かったかのように復旧できます。

血痕を見て、なんとも思わない一般の方など居ませんからね。

また現場解体した時も手や刃物洗いに重宝します。

もちろん、腹を割った際には一流し出来ますし。

そんな事ですので、積載に余裕のある方は、ポリタンク水を用意して頂ければと。

何かと助かります。



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