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生きもの二人三脚

イノシシ肉の不思議

以前からイノシシ肉の特異性について、気になっていたことがあるのです。

「なんでこんなに旨いんだろう!」も特異性の一つかもしれませんが・・・

今回は食味より、その効能?について。
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まずは先輩猟師の方々から聞いたお話。

その先輩方には共通の持病があります。

それは「痛風」

口々に「ブタ肉はダメだけど、イノシシ肉は食べても痛くならないんだよねぇ」と。

痛風を経験したことの無い私は「へぇ~」と、聞き流します。

しかし、頭の中では「なんでなんだろう・・・尿酸値を下げる効果があるのか?プリン体が少ないのか?」と考えてしまい・・・

ブタとイノシシの違いは何だろう?

「やっぱりエサだよな」と、なるのです。

あの脂身だってそう。
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イノシシ脂をたくさん食べても、お腹は平気。

同じだけブタ脂を食べたら、もう完全にアウト!・・・そもそもそんなに食べられないし。

ブタに比べると、イノシシはあっさりとした脂なのです。

で、また「やっぱりエサだよな」と、なります。

そして、この私自身の体にも大きな変化が!

コレステロール値が高く、血圧も高め。

時々不整脈が出たり、胸のあたりが締め付けられるような痛みに襲われることもあったのですが・・・

・・・動脈硬化症の疑いあり・・・

ところが今は全然平気で、もちろんコレステロール値も血圧も正常値内に。

この変化は狩猟を始めてから。

イノシシ肉が手に入るようになったおかげで、ブタ肉を食べなくなったからかな?
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なんて、少し考えていたのですが・・・

今朝のNHKニュースを見ていて、その考えは「確信」へと昇華したのです!

その内容とは「ミミズの効能」について。

昔から漢方では「ミミズ」は解熱などの効能があるとされ、用いられてきたそうです。

ところが最近の研究で、ミミズには「ミミズプロテアーゼ」という酵素が含まれていることが判明。

この酵素は、血管内の血栓の元となるモノを分解してくれるとのこと。

すでに健康サプリメントとしても認可され、販売されているそう。

また、ミミズにはデンプンを糖に変える酵素も含まれており、なんだか凄いのです。

そう。

イノシシの大好物の一つである「ミミズ」

暖かい季節はもちろん、イノシシは、ほぼ一年中ミミズを食べています。

一年半ほど前に目撃した出来事です。

山道を歩いていたところ、前方約30mのところにイノシシがいるのを発見!

そのイノシシは、こちらに気付かず夢中で地面を掘り、何かを食べています。

目を凝らして良~く見てみると、土の中から器用にミミズを引っ張り出して食べているのです。

口先で「ズル~ッ」と讃岐うどんを啜るように。

そして何匹も、いつまでも・・・・・

かと思えば、クズの根を食べるために土手を掘り返して酷いのなんの。
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クズの根にはデンプンがタップリ。

その糖分解にミミズが一役買っているかもしれません・・・

「そうか・・・だからだな・・・・・成分移行してるのかなぁ」と、ニュースを見ていてピン!と来たのは、そんなことが頭を巡ったから。

ミミズを大量に食べているイノシシの肉は、人の体にとっては「薬」同然!?

「全身、これ全て漢方なり!」

どんどん食べた方がいいのです・・・たぶん。

これを家族に、自信満々で自慢げに狩猟の素晴らしさも含めて話してみたところ・・・

「だったら直接ミミズを食べたらいいじゃない」

と、言われてしまいました・・・・・

ちょっと恩着せがましく「オレのおかげだぞ~」みたいに言ったのが、いけなかったのかな?

でも、イノシシ焼肉や煮込みなんかは「旨い旨い」言って貪るように食べてるのに。
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そりゃナイよなぁ・・・

やっぱりミミズは、イノシシに食べてもらうのが一番いいのです。

イノシシはミミズを食べて幸せになり・・・

人はそのイノシシ肉を食べて幸せになる。

これを「幸せの食物連鎖」と言います。。。

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猟犬の死

猟の最中に起こった、悲しくも不可解な出来事の話です。

昨年の暮れに一頭の猟犬を死なせてしまいました。

その日はいつものメンバーで猟を開始。

タツが囲んだ猟場内で、2頭の猟犬がシカを起こしたものの、タツを切られて猟場の外へ。

猟場の中には、まだ1頭の猟犬が残っていたため、私は親方に確認を取ります。

「残った1頭で、まだ捜索していないカヤ場(カヤが繁茂した場所)を引く(猟犬を入れる)よ」と。

「おぅ、頼むぞ」と親方。

私がそう判断したのは、猟場の外に出た2頭は、暫くすればシカを追うのを諦めて元の猟場に戻ってくることが多いから。

残った1頭と共にイノシシの寝場であるカヤ場に回ります。

近くにあったヌタ場にはベタベタに足跡があり、イノシシとシカの両方が立ち寄っている感じ。

「これは、そのうちに獲物を起こすぞ」と思い、猟犬の動きを注意。

一方、シカを追った2頭のマーカー(犬の声の発信器)からの鳴き声は止み、GPS上でも800mから500mへと距離が近くなり、シカを諦めてこちらに戻って来ている様子。

私は勢子声を張り上げ2頭が帰ってくるのを促しつつ、こちらの1頭を鼓舞。

ところが獲物はカヤ場にはいなかったようで、こちらの1頭を回収しようとしたその時、けたたましく響き渡る猟犬の声。

それはマーカーから。

元の猟場に戻る途中で、別の猟場で獲物を起こしてしまったのです。

鳴き方とGPS上の動きからして、今度はイノシシ。

回収した猟犬を急いで車に積み込み、鳴き止め現場に急行。

100mほど近付いたところで車から降り、猛ダッシュ。

シダの中で対峙している猟犬2頭とイノシシ。

8m程まで近寄り鉄砲を構えるも、シダが深過ぎて正確な位置を確認できず・・・・・

猟場が違うため、タツも配置にはおらず「起こし」を撃つ訳にもいきません。

仕方なくシダの隙間からイノシシを狙います。

因みにこちらで言う「起こし」とは「勢子鉄砲」のことで、勢子鉄砲とは一般的に、動こうとしないイノシシをタツに掛かるよう、その場から驚かせ逃げ出させるために撃つ鉄砲のことを言います。

「仕方ない、援軍が来たらシダ場で挟み撃ちにするしかないな」と考えている最中・・・・・

イノシシが逃げ出し、シダ場より出てしまったのです。

しかし、シダが深いため、その様子は音とシダの揺れでしか確認できません。

猟犬2頭はそれを追って一気に私より200mほど離れていきます。

それをまた猛ダッシュで追う私、

すぐに追い付いたものの猟犬は1頭しか見えず、イノシシもその先に逃げているよう。

結局、そのイノシシには逃げられてしまい、猟犬1頭を回収。

はぐれたもう1頭はGPS上では近くにいる様子。

マーカーは静止した状態の音声を発しています。

・・・・・おかしい。

マーカーはこの猟犬のチャンネルに合わせていたため、少し前から異変を感じていたのです。

突然静かになり、そして何の音もしなくなったのです・・・異様なくらいに。

普通、猟犬がイノシシから攻撃を受けて受傷した場合は、必ずマーカーから「キャイン!」などの犬の悲鳴が聞こえます。

もちろんそんな声も息遣いも全くナシ。

何しろ突然、静かになったのです。

GPSを頼りにその猟犬を呼ぶも、姿を現さず。

山中にある農家さんの小屋付近にGPS反応があったため、手分けして探し続けましたが、なかなか見つかりません。

私は「もしや」と思い、その小屋の少し開いていた入口の中を覗くと、暗がりの中に1頭の犬が横たわっているのを発見。

はぐれて行方不明になっていたベッキーでした。

すぐさま抱き上げたのですが・・・・・

ベッキーはすでに冷たくなっていました。

明るいところに出して体中を調べてみたところ、外傷は一つも無し。

背骨・肋骨も折れておらず、口・鼻・耳からの出血も無し。

口から泡を吹いた痕跡も全くありませんでした。

猟犬の死因には様々あり、私が今までに見てきた中の、そのどれにも当てはまらない状態なのです。

それに、小屋の中で死んでいたことも腑に落ちません。

隊員皆さん、この様な不可解な猟犬の死は、誰も経験したことが無いそう。

但し「心臓麻痺と思われる症状で、突然死した猟犬の話を何度か聞いたことがある」と言う方はいらっしゃいましたが・・・

隊員全員が本部の狩猟小屋に集まり、ベッキーの亡骸を懇ろに埋葬。

そして、手を合わせて「黙とう」

飼い主であった親方も、冷たくなったベッキーを見た時はガックリと肩を落としていましたが、埋葬した後は気丈に振舞います。

逆に私は、その姿を見ていて辛くなります・・・

私自身も勢子として、何かもっと良い対処方法はなかったのかと、今でも考えて続けています。

ベッキーは、3年という短い年月を全力で駆け抜けた実直で優秀な猟犬でした。
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カノに獲物との対峙の仕方を教えてくれた面倒見の良い猟犬でもありました。
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ありがとね。

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安らかにお眠りください。

狩り・・・大猟!?

今日は久しぶりに快晴の日曜日。

昨日までの強風も治まり、絶好の狩猟日和!大猟の予感!

ヤル気満々の私と、半狂乱のワンコたち。

カノはサカリ中のため、お留守番。

ついでにコーシンもカノの遊び相手で、お留守番。

よって、置いてけぼりをくらっての大騒ぎ。
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「お土産、たくさん持って帰るから許してね」で、猟場に向かって出発。

青空の下、駿河湾と富士山も今日は一段と映えます。
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そして狩猟小屋に到着。
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すぐに作戦会議で、本日の猟場にタツ配置。
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しかし一回戦目はタツの外で獲物を起こしてしまい、残念不発。

巻き狩りでタツの外(鉄砲で囲んでいる外)で、猟犬が獲物を起こしても、どうにもならないのです。

たまには元の猟場に追い返して来ることもありますが・・・・・

お昼ご飯を食べて仕切り直しで二回戦目。

「次は見ておれよ~!」と、気合を入れ直します。

親方の猟犬、サリーとヒデ、頼んだよ。
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このサリーは私も惚れ惚れするような猟犬。
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「勢子と力を合わせて狩る」を、しっかりと認識しています。

そしてヒデの方は気まぐれ。

素晴らしい仕事をする日もあれば、自分勝手な日もあります。

今日は後者・・・・・。

猟場に入れ、初めは二頭足並み揃っていい捜索をしていたのですが、途中、ヒデがタツの外でシカを追ってしまい戦線離脱。

と、程なくして猟場内に残っていたサリーがイノシシを発見!

その鳴き方からして、大物であることは明白。

断続的な力強い鳴きのときは、決まって大イノシシなのです。

「サリーが危ない!」

GPS上でのサリーまでの距離は180m。

そこに向かって山中を猛ダッシュする勢子の私。

「いいか~サリー、イノシシから離れて鳴いていろよ!あと、もう少しだぞ!」

40mまで近付いたところで一旦ストップ。

ここで走るのをヤメ、足音を殺しながら進みます・・・・・イノシシに気取られないために。

あと30m・・・25m・・・

と、そこで、私の下にサリーが来てしまったのです。

「えっ?」

いつもはそんなサリーではないのに…どうしたんだろう?

とりあえずGPS上でサリーの鳴いていた場所に静かに近寄ってみると、そこには大きな寝家があり、既に住人はナシ。
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寝家(ねか)とはイノシシの寝床のことで寝屋(ねや)とも言います。

私は状況を無線で伝えタツ張りを変更。

グ~ンと範囲を絞ります。

それにしてもおかしい・・・・・

なぜ、サリーは追わないのか?

考えられることは、最近どこかでイノシシに脅かされている可能性が大。

少しビビッているのです。

寝家のサイズからしても、かなりの大物。

足跡を見てみても、脂が乗っていれば25貫はあるでしょう。

私は、しばらくその足跡を追ったものの、戦意を喪失したサリーは積極的に追おうとしません。

イノシシ大好きのヒデは、シカを追って戻ってこないわで・・・・・

この日はこれでお仕舞い。

無理をするのは止めました。

そして本部の狩猟小屋に戻り、今日の敗因を考えます。

イノシシ肉の煮込みと・・・・・
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イカと大根の煮込みを摘まみながらの反省会。
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結論としては「こんな日もあるよね」でした。。。

そして帰るときに、農家の方より捕獲のお礼の品々を頂いてしまいました。

今日は、お礼される様なことは、していないけれど。

でも、頂けるものは何でも頂きます。

ありがとうございました。



家に着くと、まずはワンコたちからのボディーチェック。

怪しいものを持ち込んでいないか・・・と言うより、怪しいニオイがする・・・の。

「父ちゃん、お山のニオイがするよ、お土産ちょ~だい!」
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「・・・て、これな~に?違うじゃない!今日はナニ狩りに行ってきたの?」
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「ミカン狩り!だよ~ん(汗)」
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この黄色い方は「黄金柑(おうごんかん)」と言うそうで、味は私好み。

ハッサクとミカンを併せて2で割って、そこに小夏を・・・

機会があれば食べてみて下さい!

狩猟に出掛けて、絶対に手ぶらでは帰らない私でした。
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ま、まだ見てる・・・・・。

ワナワナした一日

先日、師匠の遺品整理で、ご遺族の方より処理をお願いされた狩猟関係の品々。

車に満載し、我が家に持ち帰ったものの、途方に暮れていた最後の大物。

しかし「有効利用してください。その方が父が喜びます」との長男さんの言葉を思い出し頑張ります。

「さあ、やるぞ!」と気合を入れ、その大物の整理を開始。

モノがモノだけに室内では出来ず、玄関前でお店を広げます。
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ダンボール箱の中身は様々なタイプの「括り罠」

全てイノシシ・シカを対象としたものです。

獲物の足首をワイヤーで括って捕獲する「括り罠」

私はその罠はやらないため、先輩猟師さんにその有効利用を委ねます。

タイプごとに整理するのに半日がかり。

もしかすると将来「括り罠猟」をせざるを得ないことも考え、師匠の思い出も含め、私も数セット頂きました。
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でも、括り罠猟は出来ることならヤリたくは無いのです。

なにしろ可哀そう。

その一部始終が惨たらしいのです。
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「鉄砲で撃ち殺しておいて何言ってんの」と言われてしまいそうですが・・・・・

なんと言いますか・・・私の流儀には合わないのです。

捕獲された獲物の中に時々見受けられる、括り罠から逃れた三本足のイノシシや、罠のワイヤーが食い込んだまま頑張って生き続けた個体を捕獲すると、心が痛みます。
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これまた「撃ち殺しておいて、心が痛むは無いでしょ!」とお叱りを受けそうですが、私の中では全く別。

「苦しみ続けたあげく、殺される」と「一瞬のうちに、気が付いた時には死んでいる」の、違いなのです。

獲物たちからすると「勝手なことを言うな!」と、言われそう。

でも私は、獲物に苦痛を与えずに瞬殺するのも猟師の腕前の一つだと考えているため、そこは拘りたいのです。



昼過ぎには無事に整理が終わり、先輩猟師さんにその殆どを持って行ってもらいました。

この先輩猟師さんも、師匠とは長年に渡る百戦錬磨の戦友とも呼べる人なので、雲の上の師匠もきっと喜んでくれているでしょう。



さて全てが終わったし、私が管理している裏山の箱ワナの様子でも見に行くかな。

あれ、手前のエサが食べられてる。
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奥のエサは、まだ警戒心が強いせいか、食べられていません。

また手前にエサを撒いて様子を見てみよう。
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そのうち「あれ、全然平気じゃん!」と、イノシシは警戒心が薄くなり・・・・・

これも最後は可哀そうなんだよなぁ・・・・・

やっぱり、私は罠は苦手だな。

捕まえるまでは楽しいんですけどね。

気が付けば罠一色の一日でした。

猟犬ブリーディングへの道②

猟犬ブリードのお相手探し・・・・・非常に悩ましいのです。

猟犬を連れている猟師を見つけては、片っ端から話を伺ったり。

狩猟中は他の勢子が引く猟犬の猟芸(獲物の捜索や対峙の仕方)を観察したり。

ここ一年くらいは、ず~っと考えっぱなしで、今の私には大切な事なのです。

それは、我が家の洋犬コーシンがブリード適齢期になったから。
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この適齢期は私が勝手に判断をしているだけなのですが、概ね外してはいないでしょう。

コーシンは3才のメスで、人間の年齢で言うと・・・何才なんでしょ・・・オネーさん?

この一年で精神的にグ~ンと大人になり、落ち着きが出て来ました。

体つきも1・2才の頃に比べると、更にガッチリとして筋肉も付き・・・女子だけど・・・

体力的にもバッチリ。

精神と体力ともに充実してきたと見たからです。

一年以上前などは酷いものでした・・・・・

まだ子犬のカノが怒り出すくらいにチョッカイ攻撃を繰り出すコーシン。
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ブチ切れたカノが「お姉ちゃん、しつこい!」と猛反撃。
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完膚なきまでに打ちのめされた・・・フリをするコーシン・・・まぁ、いいか。
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でも「こりゃ母親になれるのかいな?」と、心配していたのです。

ところが、その後2・3ヶ月もするとコーシンは急に落ち着きだし、初めは「具合でも悪いのかな?」と思ったくらい。

そして一年、それは変わらずで・・・

「もう、お母さんになっても大丈夫でしょ!」と、なったのです。
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ここで悩みます。

お相手となる「オス犬・・・どうしよう・・・」と。

何を以って「優良犬」つまり、良いお婿さんか?を見極めるのか。

大まかに考えると「血筋・血統」を見るのか?

それとも、実際の働きである「猟芸」を見るのか?

一般的には、その「猟芸」が優先されるのでしょう。

しかし観察を続ける中で、猟芸の冴えない猟犬の中にも「本来は優良犬が多く存在するのでは?」と思うようになってきました。

つまり「飼育方法」や「仕込み方」によっても、猟芸が変わって来ると実感したから。

遠慮なしに言うと、ダメ飼育者やダメ勢子の下では、どの犬もダメ猟犬になってしまうのです。

見ていて思うのは「もったいない・・・」の一言。

でも私の場合、お相手犬に求めているのは目の前の猟芸より、その根っこの「DNA」

ダメ猟犬の中にも、なんとなく見え隠れする「優良犬のDNA」

逆に猟芸の優れた犬の中にも、今一つなDNAを受け継いでいるであろう個体もチラホラ。

こんな場合は優秀な飼育者・勢子が育て、仕込んでいるのです。

よって最終的には、その猟犬の何代か前まで遡って調べるか、信頼のおける人を頼るしかなさそう。

悩みます。

何れにしても、普段は落ち着いているものの、山に入ると超ジャジャ馬のコーシン。
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洋犬のくせに完全なるイノシシ犬。

イノシシ好き好き!で、イノシシとシカが混棲しているところでは、ほぼイノシシを追います。

また、シカを追っていても途中でイノシシに変わってしまうことも、しばしば。

そして何故か?仕留めたシカはその場では食べませんが、イノシシは食べ始めてしまうのです「キャ~!怖い~!」(画像は自粛)

やっぱり食べたくって追ってるのかなぁ?

「おい、早くしないとイノシシが無くなっちゃうよ!」とか・・・

「ちゃんとゴハン食べさせてるのか!」と、無線で先輩方に言われ、私は恥ずかしいのです。

但し、その強過ぎる食欲?と言いますか・・・「猟欲」がアダとなり、ふた山以上先まで獲物を追うこともあり、私は大変。

いくらGPSがあるとはいえ「ヒィ~ヒィ~」言いながら後を追うのもイヤ。

イノシシの場合は、私が仕留めるまではヤメません。

私は一度、走り過ぎて貧血で倒れてしまったこともあります。。。

その辺は「和犬カノ」の方がず~っと楽ちん。
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私に近いところでイノシシを起こしてくれるのです。

したがって・・・なんとかカノのような猟芸エッセンスを加えたい
頭パシッ!

本当は洋犬には洋犬でいきたいのですが、コーシンの子犬は、もう少し母とは違った扱いやすい犬にしたいのです。

するとやっぱり和犬とのミックスかなぁ・・・

お相手犬探しの旅は続くのでした。

狩猟刀の使い道

それにしてもエライこっちゃ。

家中、刃物だらけになってしまった・・・・・こんなにあってもなぁ。

先日の師匠の遺品整理で引き取った狩猟刀と、私が使っている刃物を合わせると、約30本。
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狩猟では何種類かの刃物を使い分けるため、皆さん何本かは持っています。

それでも、これは多過ぎ。

警察の押収品の写真みたい。

ところで大物猟の場合は、最低、3種類は刃物が必要です。
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①(上) 獲物を刺し止めしたり、草木を掃ったりするための剣鉈(けんなた)

②(中) 仕留めた獲物の皮を剥ぎやすい刃が湾曲したタイプ(スキニングナイフ等)

③(下) 肉を切ったり、あばら骨から肉を離すのに使い良い、刃が真っ直ぐなタイプ(捌き包丁等)

解体方法については地域・猟隊ごとに異なる場合も多く、狩猟刀について一概には言えませんが、こちらの方では大体こんな感じ。

解体の上手な人ほど面倒くさがらずに②③の刃物を使い分けています。

その方が、作業が早くて安全、且つキレイ出来るから。

私は「下手くそな人ほど面倒くさがって一つ(②)の刃物で済ませようとする」・・・タイプ。

③では皮をキレイに剥ぐことは出来ません。

②のみだと、イノシシのあばら骨を外すときに刃入れの深さや角度が分かり難く、肉切りが浅かったり深かったり。

三枚肉を傷めてしまいます。

よって先輩に「頼んだ!」と、なります。

こんな私ですから、尚更に刃物は、たくさん必要ないのです。

おまけに、ブランド品のナイフや剣鉈であればまだしも、その殆どが自作の刃物。

価値的にはゼロ。

見る人が見れば、鉄クズ同然。

と言いますか、鉄クズから作っているので仕方ありません。

交換のために不必要となった「電ノコの刃」や「車の板バネ」

それぞれ、好みや刃物のタイプによって材質を変えます。

鉄クズから切り出してグラインダーで刃を付け、後は柄(ナイフはハンドル)を装着。

その「柄」も色々ですが、基本的には滑らないモノ。

私の好みとしては「シカ角」が一番。
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とくに剣鉈は、今あるモノ全てをシカ角に付け替えたいくらい。

皮剥ぎや肉切りの刃物は木製の柄の方が洗いやすくてイイと思いますが、柄がシカ角の剣鉈はカッコイイし、しっくりと手になじみ力が入るため安全なのです。

それにしても、この大量の刃物はどうしよう・・・・・

実は、とっても有効な活用方法があるのです。

それは狩猟後輩にプレゼントすること。

これは初心者ハンターにとっては、とてもありがたいことなのです。

私が実際にそうでした。

あれやこれやと考えて作ったり購入したりしても、結局は先輩からの頂き物の刃物が一番実戦的で使えるから・・・・・

よし、プレゼント用に作り直そう!

その日が来ることを信じて。

これなら天国の師匠も喜んでくれるハズ。

それにしても師匠の刃物は柄が酷いなぁ・・・ダメダメだ・・・
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あっ! いいのがあるぞ!

「シカ造君」の角を使っちゃおうかな~🎵

師匠はどう思うかなぁ?

雲の上から「おい、ヤメロ~!」なんて怒って雷を落とす代わりに散弾銃で撃ってくるかなぁ。

ウソウソ、そんな人ではありません。

「好きにしたらいいよ。柄に作り替えた方が角が生きるよな」だな。

シカし、この「シカ造君」は我が家の一員となった以上、そのままにしておこう。

角を切ったら「シカ美ちゃん」になってしまう。

本当は誰かが貰ってくれるだろうと思って頂いてきた「シカ造君」

職場の人に聞いてみたところ、返答は全員「無理!」

それでは、友人や親戚に聞いてもダメに決まってる。

なんたって趣味が悪いもの。

いやいや・・・それじゃ「シカ造君」に失礼・・・それに師匠にも失礼だ。

ごめんなさい。

こうなった以上、大切に飼います。
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壁の穴から顔を出していると思えばいいのです。

エサ代は掛からないし、ウンチもしないし、死なないし?

お願いだから夜に目をつむって寝ていたりしないでね。



追記)

家内に「そんなところに掛けないで」と、シカられました。

シカだけに。。。

師匠の遺品整理

半世紀以上に及ぶ狩猟人生。

大物猟、そして猟犬に全てを掛けて生きてきた私の師匠。
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私とはたった三年の師弟関係であり、私が最後の弟子となってしまったのです。

死期を悟った師匠は、その長年に渡り培った猟師としての技術を余すことなく私に教えて下さいました。

私もそれに応えるため、必死に師匠に付いて行ったのです。

かなりキツイ三年間ではありましたが、今となっては感謝の言葉しかありません。

その師匠が亡くなって早一年。

日曜日は師匠の遺品整理に行ってきました。

数年前に奥様に先立たれ、一人暮らし。

また、子供さんたちは都会の離れた場所でそれぞれの生活を送っていたため、遺品整理が遅れてしまったのです。

師匠が住んでいた実家をどうするかで話し合った結果、取り壊して更地にするのだそう。

亡くなる直前に「狩猟関係のモノは全部処分をあっきょ君にお願いしてくれ」とのことだったそうで、長男さんから暮れに電話があたのです。

鉄砲や実弾は師匠が亡くなる一年前に一緒に銃砲店に行き処分。

銃砲所持許可を取得するには、とんでもなく大変なのに、返納するときは呆気ないもの。

「はい、お願い」で・・・・・一瞬でした。

よって、警察関係に確認するようなモノは一つも無し。

他には猟犬関係のモノ、それと肝心の「猟犬」は既に私が引き取っていますし・・・・・
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後は刃物類とワナ関係の部品がある程度。

師匠の家に着き、息子さん方と一緒に狩猟部屋の整理に掛かります。
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すると有るわ有るわで、狩猟刀やワナ関係の部品と工具がわんさかと。

ビッグホーンの荷室だけでは収まりません。
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それと、狩猟の写真アルバムと猟犬の本、最後には遺影も頂いてきました。

穏やかなお顔の遺影に手を合わせていたら、ついつい目に涙が滲んでしまい・・・・・長男さんにお願い。
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「幾つもありますから」とのことで、快く遺影を渡して下さいました。

整理が終わり、三年間、事あるたびに寄らせて頂いたご実家を後にします。
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取り壊しは来月だそうで、この佇まいを見るのはこれが最後。

ビッグホーンのハンドルを握りながら感慨に耽ります。

一人の男の狩猟に懸けた人生。

私には、ここまで出来るのだろうか?

「師匠のおかげでスタートは切れた」

「環境も整っている」

後はこの「狩猟」というものに何を見出せるのか。

ただ「見切った」「捕った」「食べた」だけでは寂しいな。

やはり「人」つまり「狩猟者」を育てることが大切なんじゃないかな。

これからは、そんなことを念頭に置いて狩猟に取り組もう。

それの方が上達が早くなるに違いない。

そのために、まずは経験を積むことが何より大切。

まだまだ十年早いな。

でも、ボーッとはしていられない・・・・・

その前に、これをなんとかしないと。

ちょっと、師匠・・・・・

私はこんなの飾る趣味は無いんだけど、これも狩猟関係?

どうしよう・・・困ったな。

部屋が暗いと怖いんだよね。
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家族全員に「早く片付けてよ、コタツに入れない」と、シカられました。

シカだけに。。。

犬のリード恐怖症治療

この題目について、私の浅い経験値で書いてしまうのは、はばかりながらではありますが・・・

実際に克服できましたので、あえて書いてみることにしました。

尚これは、その犬の気質や飼い主との信頼関係の度合いによって大きく異なると思われます。

犬の反応を見ながら押したり引いたり、バランスを取りながら進めることが肝要でしょう。

その過程は、まるで恋人同士の「恋の駆け引き」にも似た様相を呈しています・・・・・

「恋の駆け引き」を経験をしたことは無いけれど、ちょっと知ったか振りしてみました。。。

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我が家の猟犬「カノ」

1才6ヶ月の猛烈女子。

イノシシ相手に全く怯まず、私はいつもヒヤヒヤもの。
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そんなカノが一時期、かなりのリード恐怖症になってしまったのです。

原因は、鬼瓦みたいに怖そうな風貌の猟先輩にリードを繋がれ、カノが嫌々ついて行かざるを得なかったから。

巻き狩りで、猟犬たちを放すポイントが非常に険しい場所だったため、一人一頭引きでないと登れなかったのです。
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ところが、カノは何とかその先輩から逃れよと必死。

他の人ではそんなこと無いのに・・・その怖そうな風貌の先輩Sさんはダメ。

この方、とても優しくて良い方なのに顔で損してます。

私も初めてお会いしたときは怖そうで・・・近寄れませんでした・・・ホント。

カノの気持ちも分からなくは無かったので、後ろからコーシンを連れていた私は、それを見て大笑い。

「なんでかなぁ?」とSさん。

「顔が怖いんですよ!」と私。

で、二人して山中で大笑い「ガハハハッ!」・・・いかん、獲物が逃げてしまう・・・

ところが、カノにとっては「恐怖」そのものだったのです。

私にとっては大イノシシの方がよっぽど怖いけれど・・・

そして、その日からリードに繋がれることをカノは拒絶。

「繋がれると、またあの人に引き渡され、引きずり回される~!」とでも思っているのでしょう。
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ここからが、困ったものでした。

庭から散歩に出るためリードを繋ごうとすると、逃げるようになってしまったのです。

逃げたあげく、物陰に隠れてブルブルと。

初めの間は「無理に繋いで連れ出さない方がいいかな?」と考え、放っておきました。

ところが、それではカノは一向に変化なし。

かと言って強引に繋いで引きずり出すと、もっと酷いことにもなりそう。

しかし、カノは「猟犬」

そんなことではダメなのです。

ここで、心を鬼にして一か八かの大勝負!

私に対しては絶対的な信頼と服従の姿勢を見せるカノを信じて、まずは「レッスン1」

ヤマとコーシンにリードを繋ぎ、カノの目の前で声を出してイヤらしい程に褒めます。
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(これは猟のときの写真。右がヤマ、左がコーシン)

「はい、リード付けさせてくれたねぇ、エライねありがとねぇ、ヨ~シヨシ」

それを横目で見ているカノ。

カノにリードを付けるフリをすると、やはり逃げます。

と、次の瞬間、その2頭だけを連れて散歩にGO!

置いてけぼりをくらって庭先で「キャウン キャウン」と大声で鳴き続けるカノ。

家から遠くに離れた山裾まで行っても、いつまでも聞こえる鳴き声。

ご近所さん、その節はスイマセンでした。

これを数日続け、次は「レッスン2」

いよいよリード繋ぎに挑戦!

これが一番の山場かも。

相変わらず、逃げ回るカノ。

この日は追い詰め、かなり強引に逮捕!

きつく叱ります。
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「いけない! リードを繋がせて!」と、言いながら「カチャン」

我が家では、飼育している生きものが、悪い事をすると「いけない!」と言って叱る躾方法なのです。

ウメもその言葉には絶対に従います。
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(寝てるし)

カメとヘビは・・・・・試したことはありません。。。

話を戻して・・・

そうしたら、ブルブル震えるカノにまた一言、今度は頭を撫でながら優しく。

「ハイ、ヨ~シヨシ、リード繋がせてくれたね、ヨ~シヨシ」と。

ここから様子を見ながらリードを引き、立たせます。

立ったら、また褒める、そして、またリードを離す。

これを何度も繰り返し、リードを繋がせないのは「悪い事」だと認識させるのです。

同時に「逃げられない、逃げても無駄」とも認識させます。

ここまで出来たら「レッスン3」

リードを繋ぐと楽しいことが待ってるよ作戦!

後はその犬が一番喜ぶ場所に行ったり、遊びをしてあげるのです。

「エサを与える」でもイイかもしれません。

カノの場合は先程のように山裾散歩が大好きですので、そこに連れて行きます。DSC01260.jpg

その際にヤマとコーシンを利用したのも良かったのかもしれません。

そんな事をしているうちに1ヶ月もすると「カノのアレはいったい何だったんだろうか?」と言った感じに完治!
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いや、楽観してはいけないぞ・・・次はSさんに慣らせないと・・・

どんな人でも扱える犬に躾けなくては「猟犬」として失格なのです。

今度、Sさんの顔写真を撮らせてもらって、犬舎に貼っとくかな。

でも、なんかイヤだな・・・・・

冗談、ごめんなさいね。

Sさんも、そしてカノも。。。

キンカン

先日、実家に立ち寄ったときに貰って帰ったキンカン。
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(これは、ほんの一部)

我が家ではキンカンを食べる食習慣が全くなかったため、考えます。

さぁ、どうやって食べよう?

家内曰く「そのまま食べる人も多いよ」とのことだったので、まずは一口パクリ。

「なるほど、美味しい~!」

柑橘系が大好きな私の味覚に「直球ストライク!」

そこから数日はチンパンジーみたいにパクパクと食べ続けます。

ところが一向にキンカンが減る気配はナシ。

どうも食べているのは、家族の中で自分だけみたい。

これでは食べ切る前に傷んでしまう。

そこで「キンカン、どうしようか?」と家内に相談を持ち掛けたところ・・・

「どっちのキンカンよ」と返され、私は「?」

「あなたの場合、分からないのよ」

・・・「あぁ~ そうか そうか そうだよね」

いつも手の届くところにキンカンを置いていて、毎日のように使用しているので無理もありません。
キンカン

ほぼ一年中、マダニに寄生されている私の、命の友「キンカン」

猟から帰り、すぐに服を脱いでお風呂に入るのですが、必ずどこかにくっ付いたままのダニエルさん。

とても人懐っこいのです。

このキンカンが無ければ、今頃は痒みに耐え切れず、とっくの昔にお星様になっています。

キンカンのビンを見ながら「まだタップリとあるから買わなくてもイイのにな~と思ったからよ」と家内。

そのことからも、家内は食べ物のキンカンには全く興味が無い様子。

そこで誰かキンカンを有効利用してくれそうな人を考えてみます・・・「あ、そうだ」

職場若手のお母様が、漬物や日本の伝統料理作りの名人だったことを思い出し、即、電話。

「いただきます🎵」との快い返事。

キレイな実だけを選り、袋イッパイにして差し上げました。

お母様は甘露煮にするのだそうです。

私もそのレシピを教えて頂きました。

すると次の日、こんな素晴らしいお返しの品を頂いてしまい、恐縮。

私の血液「スーパードライ」
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早速、夕飯時に輸血。

今は亡き「川島なお美さん」を思い出します。

ステキな方でした・・・彼女はワインだったよなぁ・・・

ところで、我が家に残ったキンカンは傷みかけていたり、食べても超酸っぱそうなのばかり。(初めの写真の)

迷わず甘露煮作りに掛かります。
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ハイ、出来上がり~!
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食べてみると・・・うん、旨い! キンカン侮りがたし!

これならば、家族の皆も食べてくれるでしょう。

そうだ実家に持って行こう。

シカ肉ジャーキーとイノシシ肉と一緒に両親に「はい、ど~ぞ🎵」

帰るときにビールを貰ってしまいました。

そう、私はビールがあると幸せな「ビール人間」

みんな知っているようです。

なんでだろう。。。

我が家の1ページ

あれから8年・・・・・

そんなに経ったのかぁ。

当時のことを思い出し、家族全員でタメ息をつきます。

その8年前の話とは、あるペットショップでの出来事です。

そこはペットショップとは言っても、爬虫類やエキゾチックアニマルを取り扱う、ちょっと普通ではナイお店。
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店名は「レップフォレスト」

もちろん店主も普通ではありません。



8年前のある日、ホームセンターのゴミ集積場所横に、ダンボール箱に入った状態で3匹のモルモット捨てられていたそうです。

その箱が危うくゴミ回収車に回収されるところを清掃員さんが発見。

モルモットたちを保護し、すぐさま警察署に拾得物として預けられました。

そこからの預かり期間は2週間。

警察は面倒を・・・・・見ていられないため、近所のレップフォレストに保管を依頼。

当然、その2週間の間に捨て主が現れる訳もなく、警察は店主にモルモットを譲渡。

店内には商品として「オオトカゲ」や「ヘビ」がところ狭しと陳列されており・・・・・

譲渡されたその日、私が店に行ってみると、3匹いたはずのモルモットが1匹に。

「あれ? 2匹どうしたの?」と、私が店主に尋ねたところ・・・

「死んじゃった」と、店主。

直感的に怪しいと思った私は、売り物の大蛇ボアコンのお腹を見てみると・・・ポッコリ。

・・・た、確かに死んでいる・・・・・。

焦った私は、生き残った1匹のモルモットを引き取ったのでした。

一緒に店に連れて行った当時小学生の息子の「お父さん、助けてあげて・・・」との言葉にも後押しされ、家族の一員となったのです。

そんな九死に一生の出来事を思い出し・・・・・

モルモット「フィーフィー」の亡骸を14日の夜、庭の片隅に懇ろに埋葬しました。

モルモットの寿命を考えると大往生だったのでしょう。

庭に雑草処理やワンコたちの躾(小動物にちょっかいを出させない)にも大活躍で、ウメとも仲良し。
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また、心優しく弱い者を助け思いやる息子の、精神的成長にも一役買ってくれたように思います。

そんなことも含め、意外にもフィーフィーのことを気にかけてくれていた店主に報告しに行くかな。

振り返れば、長くもあり短くもあった8年間でした。
フィーフィー

フィーフィー、ありがとね。