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生きもの二人三脚

お手本猟師

いつも頼りになる先輩猟師の方々。

その中で、タツ役として私が信頼を置いている一人でもあるSさんが、いつもの如く卓越した判断力を見せてくれました。

昨日の有害鳥獣捕獲の対象地域は、ひと山丸々で かなり広い。

ところが参加隊員が少なく、どうしたものかと。

そこで猟場の渡り(獲物の出入口的な場所)にタツ配置をガッチリと固めることにしました。

題して『締めタツの関所作戦』

本来ならば猟場の中にも何ヶ所かタツ(中タツ)を配置したいところですが、参加者が半分では仕方なし。

あとは猟犬たちに頑張ってもらうしかない。

豚熱の影響が続く中で猪は居なくなったものの、相変わらずの鹿だらけの対象地区。

気温が高い中を猟犬たちがシッカリ追い続けてくれないと、締めタツには獲物が掛からないのです。

やはり中タツを配置したいところ。

よって一ヶ所だけに場所を絞り、Sさんに任せることに。

その斜面は本来ならば3人を配置している重要なポイントなのです。
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では君たちも頑張って下さいよ。

ヤギのように草をモリモリと食べているミカサ。
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トラは既に獲物のニオイを感じている様子でヤル気満々。
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では巻狩り開始。

犬を放してしばらくすると山々に木霊する銃声。

そんな私は・・・

猟場が広いから無線が届かないなぁ。

GPS情報からすると鹿を追っているはず。

おぉ、タケノコ発見!

などと思いながら猟犬たちの向かった締めタツ方面に向かっていると、またもや銃声が。

それも何発も。

なんとか無線が取れだして、数頭の鹿が仕留められたことを確認。

午後は雨の予報だったため、早々に有害鳥獣捕獲を終えることにしました。

するとビックリ!

なんと中タツのSさん一人で4頭の鹿を仕留めていました。

鹿も猪も その傾向にはありますが、猟犬に追われている場合と、猟犬外れで逃げている場合は逃げコースが変わるもの。

Sさんは、その斜面で状況により逃げコースが変わることを経験上で分かっていました。

山頂で司令塔となっていた隊長の「犬が追ってるぞ」や「犬外れで鹿が向かったぞ」の無線で獲物の逃げコースを予想。

斜面を上り下りして、都度、最適なタツ配置を行っていたのです。

それが ドンピシャ。

獲物の回収後は手早く解体。
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作業が終わったと同時に雨が降り出しました。

それにしても流石はSさん。

今回も勉強になりました。



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猟犬と騒動

猪との対峙では強烈な鳴き声を張り上げるミカサ。
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いわゆる『鳴き犬(吠え犬)』とやらの性でもあります。

勢子やタツ役は「おっ、起きたぞ」とか「止めてるぞ」と分かりやすい上に、その鳴き声を聞いて高揚感を覚える。

狩猟の醍醐味の一つでもあります。

しかし、これは諸刃の剣でも。

深いシダ場などでは猟犬たちですら猪を目視できないことがあり、猪の動く音でその存在を確認している場面も多々あります。
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ところが己の鳴き声で音が かき消されて、猪を見失うこともあるのです。

そして猪のニオイが薄くなったことで「あれ?」と逃げられてしまったことに気が付き、再追跡。

これが鳴き犬のダメなところ。

要所で適度に鳴いてくれる日本犬では、この様なことは殆どありません。

昨日は、そんな鳴き声番長のミカサが鹿を追ってタツの囲みを抜けて、その先で猪を起こしてしまいました。

そこからが もう大変。

鳴き声番長の強烈な鳴きに、2猟隊の鳴き犬たちが引き寄せられてしまい、隣接する山より合流。

ミカサを含めて3猟隊の鳴き犬が大合唱しながら猪を追い始めてしまったのです。

3頭とも鳴き犬同士で意気投合したのか、猪との対峙はもう終わらない。

ところが そんな時に限って私のGPS機が不調となり、使えない状態に。

ならば鳴きを頼りに現着して猪を止め撃ちしてしまおう。

だがしかし!

時間を確認すると夕方の5時半を回っている!

日没時間以降の発砲は発射制限違反となるのです。

ならば猪を手掴みしてしまうか。。。

それとも剣鉈で勝負か。

咬み犬に咬み止められているのなら何とかなりますが・・・

鳴き犬たちの中途半端な絡みだと思われるため・・・

大猪ならば、下手をすると私は映画プレデターのビリーのようになってしまう。
ビリー最後

「グワ~ッ!!」との断末魔の叫びとともに・・・嗚呼。。。

結局、他の2猟隊の2頭は暗くなってから戦線離脱。

それぞれに回収されました。

ところが山中が暗闇に包まれてもミカサはまだヤメない。

「お願いだから もうヤメて、ミカちゃん」と泣きが入った私。

あまりに山が大きく深かったため、追跡を断念。

解体が終わった猟仲間たちにも帰ってもらうことにしました。

そして私は次の日の本日朝5時よりミカサの捜索を開始。
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しかし場所を変えて大声で呼んでも反応が無いため、猟場内には居ない様子。

GPS機が使えればミカサの居所が分かるのですが・・・こればかりは仕方なし。

そこで作戦変更。

『お巡りさんに聞いてみよう!』作戦に切り替えて、猟場周辺地域の交番を回ることにしました。
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そうしたところ、とある地域の交番で昨晩に大捕り物があったとのお話を。

犬が山裾の街を徘徊しているとの通報で緊急出動。

パトカーと数人の警察官がその犬を捕まえようと追い回したものの逃げられてしまったそう。

その交番の婦警さんが捕まえそこなった犬の写真を見せてくれました。

「このワンちゃんなんですよぉ」と。

スマホの画面を覗き込むと・・・

紛れもなくミカサでした。

「皆で追い回したら逃げられるに決まってるじゃん。オレだって逃げちゃうよ~」と言いたいところでしたが、そこは我慢。

「そうですか・・・すいません、お手数をお掛けしました。しゃがんで笑顔で『おいで』と言えば寄って来るんですけどね」と私。

続けて「とくに この犬は女性が大好きなので、寄って来てもおかしくないはずだけど、気が動転していたのでしょうね」と。

すると・・・

「立ったまま声を掛けずに近付いたし、マスクをしてましたからね・・・私が女だと気が付かなかったのかな」と婦警さん。

それに対して「そうかもですね~」と私。

そして二人で「あはは♪」と。

笑っている場合ではない。

再度お礼を言って、私は単独でミカサの捜索を開始。

でもミカサの移動スピードを考えると、かなり広範囲なはず。

2時間ほど探し回りましたが、これは非効率的だと判断。

一旦、犬舎移設地に戻り、秘密兵器を積み込みます。

と、その時に先ほどの婦警さんより電話が。

またもやミカサらしき犬の徘徊の通報があったと。

「すぐに向かいます!」と私。

途中から捜索に加わってくれていた先輩がその近くだったため、すぐに無線を飛ばします。

でも、またもやパトカーと警官に追い回されたミカサは逃げ回り、先輩が呼んでも同じ反応だそう。

そこに遅れて到着した私。

秘密兵器のトラを外に出します。

トラの鳴き声も拡声器級。
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この声に気が付けば「おっ、トラの声だ!ならば父ちゃんが一緒にいるはず!」と、ミカサは一直線で帰って来るはず。

では作戦開始。

私がトラから離れると・・・

「おい!父ちゃん、オレを連れて行ってくれ!」と言わんがばかりに鳴き始めます。

私の声は300mくらいは届きますが、トラの鳴き声は800mは余裕。

しかし、ミカサは現れず。

そこで先輩からのアドバイスは「この先の道を行ったんじゃないか?」と。

山頂へ向かう登山道を登って行ったのではないかと言うのです。

そこはコンクリートの道で、軽トラならば通れる道。

しばらく登って呼んでみたものの反応が無かったため、トラにバトンタッチ。

ところが これも反応無し。

場所を移動するために車に乗り込んでドアを閉めようと・・・

と、そこへ何かが鈴の音とともに飛び込んで来たっ!

ミカサでした。

さすがは秘密兵器トラ。

ミカサは ひとしきり私に甘えると、安心したのか?犬箱に入って大人しくなりました。

そして先輩に無線を。

「ミカサを回収!警察の方に今からそこに向かうと伝えて下さい」と。

山から下りると・・・

「よかったね~♪ ホッとしました」と親身になって喜んで下さった警察の方々。
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本当にお手数をおかけしました。申し訳ありません。

先輩猟師のMさんもありがとうございます。

「ミカちゃん、遅くなってゴメンネ」
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犬舎移設地に戻り、鱈腹ご飯を食べさせてあげました。

今日はゆっくりと休んでくださいな。

私も疲れました。



されど鹿

今期は猟犬に装着している発信機が思ったほど傷付かないし汚れない。

それに猟犬自身もあまり汚れないし、クタクタに疲れたりもしない。

これは猪と対峙していない証拠なのです。

つまり鹿を気ままに追っているだけ。

昨日の猟でもそうでした。
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私の猟場では様々な要因により未だに鹿が流入してきており、相対的に猪が減った状況にあります。

豚熱によってただでさえ猪が少なくなっている中でのことなので、生態系バランスも心配。

でも隣接する鳥獣保護区では猪の生息密度が元に戻っているのを実感するため、楽観的に考えているのですが。

そんな中で毎週のように獲れ続ける鹿。

時には猟を強制終了せざるを得ない程に獲れてしまいます。

捕獲頭数が多いと、引き出しや後の解体が大変なのがその理由。

しかし管理捕獲の観点からは如何なものかと。

正直言って「いったいこの山には何頭いるんだ・・・いい加減にしてほしい」と、鹿の食害により荒れ果てた山に思うこともあります。

とにかく山は鹿だらけ。

家族も「今日は何が獲れたの?」と聞かなくなりましたし。

そうは言っても我が家では鹿肉も貴重なタンパク源。
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命をありがたくいただく思いは変わりません。

されど鹿なのです。


簡単ジャーキーと原料調達

昨日の猟の後に先輩から頂いた鹿肉ジャーキーが抜群に美味しくてビックリ!

私が作るスパイシーなタイプとは違い、鹿肉本来の旨味が際立っていました。

なので作り方を教えてもらい、早速試してみることに。

味付けは実にシンプル。

醤油に日本酒を少々混ぜた漬け汁に漬けるだけ。

一味やミリンは「お好みで」とのこと。

とりあえず今回はミリンを少しだけ入れてみました。

鹿肉は2週間熟成のモッチリとした背ロースと・・・
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この日に獲れた鹿のカッチカチの肩肉を使用。
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肩肉はワンコ餌用から失敬。

対照的な肉質をあえて選んでみました。

漬け汁への漬け時間は6時間ほどで適当に。

次は干し工程に入ります。

ステンレス針金に刺し通して寒風に晒すこと丸一日。
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表面がカサカサに乾きました。

そうしたら燻煙を2時間かけます。
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今日はここまで。
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これが済んだら、そのまま燻製器内に1週間ほど放置。

更に乾燥を進めます。

来週が楽しみです♪



燃えよ週末

平日は職場で座りっぱなし。

夜は猟犬たちとリード散歩で軽い運動。

でも土日は目いっぱい動き回って大汗をかく。

そのおかげで私の健康が維持されているのでしょう。

一昨日は、また杉の大木に登っての枝打ち作業。

日の光がいい感じに実家全体に差し込むようになりました。
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また両隣さんの家にも日が当たるようになり、喜んで下さっているとのこと。

木登り器と安全帯と鋸で行う この作業は、とにかく全身運動。
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カロリー消費は、水泳で真剣に練習するレベルに匹敵すると実感。

なので全身汗だくで作業終了と同時に風呂にドボン。

少々頑張り過ぎてしまいました。

で、次の日の昨日は、またもや猟場の低山で登ったり下りたり。

鳴き止め現場に急行したり、タツ役が半矢にした獲物を仕留めに行ったりもして大変でした。

それにしても山中が随分とスッキリしていて進みやすい。
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シカにより下草や低木が食べ尽くされた場所が相変わらず目立ちます。

数年前はボサボサで進み難かった猟場も今ではスイスイ。

なのでイノシシはなかなか止まりませんが。

如何なものかな。

昨日は巻狩り参加者が少ない割には鉄砲が鳴り続けて、皆さん大いに楽しめた様子。
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いつもの解体場では、少人数ながらも手際よく。
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トラとミカサは怪我からの復帰戦でしたが、まずまずの働き。
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犬舎に戻ると金剛が「なんで連れて行ってくれないの!」とイライラモード全開でしたが。
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はいはいキミは来週ね。

そんなことで、この土日も燃え尽きてしまいました。

でも こんなに動けるなんて、まだ若い証拠かな。。。

そういう事にしておきます。